official 2015

平成27年度 韮山高等学校同窓会総会 報告
【同窓会総会での同窓会会長挨拶】

2015/11/10 掲載
同窓会会長 岩崎 清悟




 昨年の総会で会長就任の挨拶をさせていいただいて、早1年が経過しました。
 私にとって、初めての経験となる同窓会の会務でありましたが、役員の皆様のご尽力、会員の皆様のご協力により、予定された諸行事や会報の発行などをつつがなく遂行することができました。あらためて心より御礼申し上げます。
 この一年、会務を通して取り組むべき様々な課題があることを認識いたしましたが、その最も大きなものは、韮山高校の存在感、今日的な言葉で云えば「ブランド力」が低下しているのではないかということであります。三島、駿東、熱海、伊豆地域の最も伝統ある高校として、当然のように高校進学の第一の目標とされたその姿は、過去のものとなるピンチに立たされています。昨年の総会で、かつては学年の40%以上を占めていた三島市域からの入学者が、近年では30%に低下していると申し上げましたが、今年の入学試験では、とうとう「普通科志願者の1倍割れ」という事態を招来することとなりました。韮山高校の教育現場においては、勝又校長をはじめ先生方が「自由闊達」、「文武両道」の良き伝統を継承し、実践されておられます。全校生徒の7割近くが運動部に属するという中で、高校新体力テストでは、毎年、男女共にトップランクに位置しており、文化部においても、将棋や囲碁の全国的な活躍をはじめ、美術や音楽でも優秀な成績を上げています。勉学におきましても、入学時から大学受験に至るまで、学校行事や部活との両立を図りながら、希望進路への成長が図られるよう、実にきめ細かく指導方針が示されており、夏休みもなく補習による強化指導が実施されています。まさに「文武両道」を実践されているわけでありますが、この良さが中学生やその父兄に十分認識されていないところに今日的な問題があると思います。進学準備のみが重視され、「文武両道は勉強の妨げ」という風評さえ聞かれるのは、誠に残念であります。
 社会のリーダーとして活躍しておられる方々、私がこれまでに出会った経営者、政治家さらには文化人に至るまで、その多くは、「強い志」と「体力」を持った方々ばかりでありました。将来に向けて、志を醸成し、体力を蓄えるのに、16才から18才に至る高校時代は、極めて大切な時期であるといえます。「文武両道」のわが校風は、まさに「世に出て輝く」人材を輩出する大きな力を秘めていると評すべきであり、校長先生を始め高校教育の現場におかれては、自信を持ってこの伝統の維持発展に努めていただきたいのでありますが、今日的な問題への対応、すなわち、ブランド力の回復には、教育現場だけでなく、私ども同窓会も積極的に役割を担わなければならないと認識しています。韮山高校の持つ「育てる力」がいかに有用であるかを示すため、社会人としての経験を持つ我々OBこそがその任に当たるべきと考えるからであります。この一環として、本年はPTAや講演会と協働し、文化勲章受章者である本庶佑博士をお招きして、全校生徒を対象とした講演会を実施しました。世界的な分子生物学者である本庶博士がお話しになる、高校時代に立てた志や、困難を乗り越え世界的な発見に至った経緯などを、生徒の皆さんは真剣に聞き入っていました。講演後の質問も多数に及び、博士からは、「自分の考えを持った生徒たちが多く、いい学校ですね」とお褒めの言葉をいただいたところであります。こうした、いわば在学生の立志の一助となる活動を今後も継続していきたいと考えておりますので、OBの皆様におかれましては、よき先達のご紹介をよろしくお願いいたします。ブランド力回復策のいま一つは、わが韮山高校の地盤たる伊豆地域の振興であります。
 今年は、われらが学祖・江川坦庵公築造の韮山反射炉が、明治日本の産業革命遺産として世界遺産登録されました。その後の観光客の急増は皆さまご存知のことと存じますが、これを反射炉だけでなく、当地域の持つ歴史的な価値として確立し、伊豆振興の核としていくことが肝要と考えております。このためには、近年、明治以降の近代国家建設の礎を成したものとして、注目が高まっている担庵公のご業績を収集整理し、広く世に問うことが必要であり、我々OBもその一翼を担うべきと考えております。本日のご講演をお願いしております高校23回卒の橋本敬之様からは、「里はまだ夜深し」と題して、担庵公と反射炉の時代について興味深いお話しをうかがえるものと、大変楽しみにしております。また、ご来賓として、江川家42代ご当主の江川洋様にお出でいただいております。江川様は、江川文庫代表として、重要文化財指定を受けた4万点余をはじめ坦庵公の遺品を保存するため、収蔵庫の建設計画に取り組んでおられます。私ども同窓会も、先の5月の理事総会において、本件に組織を挙げて協力することを決定しましたが、この計画の現況についてお話しいただけることとなっております。お二方、どうぞよろしくお願いいたします。
 伊豆地域には、同窓から多くの首長さん、県会議員さんが揃っています。これらの方々を先頭に、我われ同窓会も地域の振興に力を尽くしてまいりたいと考えております。
 結びに、本日は、各地から260名余の同窓の皆様にご参集いただいております。大いに旧交を温めていただきたいと存じますとともに、本日の総会設営をお願いしました東海岸ブロックの皆様に御礼を申し上げ、開会の挨拶とさせていただきます。



志龍講堂落成十周年 記念講演・演能あいさつ  於 志龍講堂

2015/11/10 掲載
河野眞人(高16)

講演終了後、志太勤氏(右)と河野眞人氏

河野氏の手書き原稿



 田方平野では黄金色の稲穂が頭をたれ稔りの秋を迎えました。志龍講堂落成十周年を迎え、講堂を御寄贈頂きました志太勤様のご尽力によりまして、記念講演・演能が志龍塾の一環として執り行われますことについて心よりお喜びを申し上げます。


 ここで、志龍講堂建設の経緯をお話します。志太様がご来校の度、私の前任の校長が旧講堂兼体育館は築四十年が経過し耐震上の問題があることをお話していたようです。私が平成15年に着任し志太様から「母校に講堂を寄付したい」とのお話を伺い、その際「建物の寄付だけでなく、内外の一流講師による講座も併せて寄付したい」との申し出に、私はまさに天にも昇る気持ちでした。それから設計へと進み、志太様の構想は一階建て、私達学校関係者の構想は二階建て、一階には生徒ホール・本校の誇る卒業生の芸術作品の展示ギャラリー等、二階は広いステージと椅子を並べて千人程度の大きさでの構想とお話しました。何回かの話し合いを持ち、志太様は私達学校側の希望を全部聞き入れていただき冷暖房完備の今日ある立派な講堂が落成致しました。志龍講堂という名称は、龍城健児が志を持って巣立ってほしいという願いから名付けられました。


 志太様は本校五回の卒業生で、昭和九年十月十四日に旧韮山村に生まれました。韮山小学校六年生の時の経験が今の自分を形造る原点になったと常々話されております。その経験とは、その当時自分だけが皮製のグローブをもっていた。そのグローブがある日紛失してしまった。級友達は東京からの転校生がとったと噂していた。そのことを担任に告げたら「志太、お前はその場面を見ていたのか」と問われ、「いいえ、見ていません」と返答しました。担任は烈火のごとく怒り教室の前から後ろまでバンバンと投打された。そして翌日担任は皮のグローブを持って来てくれた。その時、「よし、私が一人前になったら必ず担任に何がしかのお礼をしよう」と心に決め、韮高生の時に始めた食堂が利益を生んだので浴衣一反を買いお礼に伺った。先生は「志太、よく来てくれた」と大変喜んでくれ、帰り際横を向いてそっとうれし涙をぬぐわれた。その時の光景が今日の原点で、「よし、頑張って人の役に立つ人間になろう」と誓ったそうです。
 志太様は、昭和二十五年、本校が春の選抜野球大会で全国優勝を成し遂げた四月に入学し、野球部に入り甲子園を目指し練習に励みました。しかしあまりにも厳しい練習をしたため大事な肩をこわしてしまい、野球を断念せざる状況に陥り、そのことから一時人生に絶望してしまったことがあるそうです。その時ある人から「野球がだめなら日本一の実業人になれ」と勧められ、韮高卒業と同時に給食会社を創業されました。しかし順風満帆とはいかず経営していたアイスクリーム工場が火事になってしまうなどの挫折を味わいました。しかしその時、本校でのつらかった野球の練習と学祖江川坦庵公の座右の銘すなわち本校の校訓「忍」を思い出し、校歌の一節「空を睹よ地を踏みしめよ」を口ずさみ、くじけそうになる心を奮起させ、今日を築いてきたと聞いております。そして志太様は『志』という言葉を大切に生きてきたと伺いました。
 この志龍講堂に「志の塔」を建て「志の鐘」を設置されたのも、その思いを後輩諸君に伝えたい一心からであります。志太様より生徒の皆様に配布された封筒の中にその言葉があります。志龍講堂落成時から一流講師の講演を聞かせる目的で「志龍塾」を続けてくださっているのも志太様のご尽力によるものです。


 そして本日は志太様より素晴らしい贈り物がございます。今後五十年間「志龍塾」を続けていく為の志太基金・1500万円が勝又校長に、また自分が生まれ育ち現在の自分を育んでくれたふるさと伊豆の国市に「中学生志龍塾」の志太教育基金として1500万円を伊豆の国市中学校代表の韮山中学校増田校長に贈られます。更に、落成十周年記念の話し合いを志太様と進めていく中「河野君、教育長として何か困っていることはないか」と尋ねられ「実は韮山大仁長岡の三中学校の吹奏楽部の楽器修理代が捻出できなくて生徒顧問が大変不便をしております三中学校合計で150万円ほどです」と正直に答えました。「そうか、生徒の活動に支障をきたしているのならなんとかしよう」とおっしゃっていただき、すぐに実行していただきました。各中学校の生徒・顧問はもちろん校長も大変喜んで現在楽器の修理も順調に進み、各中学校の吹奏楽部は活発に活動しています。


 結びに、志龍講堂落成十周年記念講演・演能を開催するにあたり、私と高校同期の日吉敬三氏をはじめお世話になりました関係の皆様方に感謝を申し上げごあいさつと致します。


平成27年10月14日水曜日  
河野眞人 : 平成25年6月より伊豆の国市教育長、志龍講堂落成当時の韮山高等学校校長)

このあいさつ文は、平成27年10月14日韮山高校志龍講堂落成十周年記念講演・演能の際に韮高生向けに用意された原稿を、韮高同窓会ホームページ掲載用に河野氏の許可を得て掲載させていただきました。



平成27年度 韮山高等学校同窓会総会のご案内

2015/09/10 掲載

1. 日 時    平成27年9月27日(日)13時00分(受付 12時30分~)

2. 会 場    熱海 ホテルニューアカオ 熱海市熱海1993-250  TEL0557-82-5151
          熱海駅より送迎バスあり 11:30・12:00・12:30

3. 会 費    7,000円

4. 総会次第
     第一部 総 会(13時00分~14時00分)

     第二部 講演会(14時00分~15時30分)
       講師 橋本 敬之(はしもと たかゆき)氏(高23回) 公益財団法人 江川文庫 学芸員
       演題 里はまだ夜深し~江川英龍と韮山反射炉~

     第三部 懇親会(16時00分~18時00分)

5. 担 当    東海岸ブロック:熱海・伊東支部 実行委員長:川瀬正美(高19)

6.お問い合わせ・お申込み  韮山高等学校同窓会事務局 担当 木内 
               TEL : 055-940-0770  FAX : 055-949-6616
               E-mail : office@nirako-dosokai.org


高11回生 同窓会報告

15/07/10 掲載



高11回 大野 洋





2015年7月1日、韮校第11回卒業生の学年同窓会が開催されました。
会場となった三島プラザホテルには開始予定時間の1時間以上前から同級生が三々五々集まり、
ロビーではすでに話の花が咲き始めていました。
そして47名の旧友を迎え午後5時、すでに亡くなった43名に黙祷を捧げた後、前会長の石原将光君の挨拶、
体調不良を押して出席してくれた現会長の仲森 栄君の挨拶と乾杯の発声で7年ぶりの同窓会が幕を開けました。
初めこそ決められた席で出される料理を食べながら再会を喜び合い乾杯や談笑が始まったのですが、
30分も経たない内に誰が何処に居るのか分からなくなる程の移動が始まり、あちこち乾杯や談笑の笑い声が
聞かれるようになり、あっという間に時間が過ぎてゆきました。
予定の時間を過ぎてもあちこちで話が終わらない中を、午後7時30分、現会長の体調を考慮して小山隆夫君を
新会長に迎えることを満場一致で決め、新会長の決意表明の挨拶を受けた後、次回は我々が喜寿を迎える
平成29年に一人として欠けることなく再会することを約し、山田昌典君の発声で校歌斉唱を行って会は
盛況のうちにお開きとなり、前会長石原君の用意してくれたマンゴーをお土産に熱気の冷めない会場を
後にしました。
さらにそのあとも、まだ話し足りない約半数以上のメンバーが二次会場に参集し、話に歌にと夜の更けるのも
忘れて団欒の時を過ごしました。


最後になりましたが、今回の同窓会は7年ぶりということから、まず名簿の確認作業から苦労を強いられる
こととなりましたが、同窓会本部事務局からの名簿と印刷済みの案内はがき用宛名書きシールの提供、
通信費助成金の交付、名札ホルダーの貸出しなど多くの御支援を頂き改めて感謝申し上げる次第です。
これからも韮山高校同窓会の益々の隆盛と同窓生皆さんの活躍を祈ってやみません。
   




第23回 龍城ゴルフ大会

2015/06/10 掲載

1.日 時 平成27年10月27日(火)

2.場 所 大仁カントリークラブ

3.その他 多数の方のご参加をお待ちしております。尚、賞品等ご協力いただける方はご連絡ください。

4.問い合わせ  幹事:川口 正晴(高35)携帯090-2343-2327


第19回 囲碁大会

2015/06/10 掲載

1.日 時  平成27年10月18日(日) 受付 9時00分   対局開始 9時30分

2.場 所  韮山高校 有慶館

3.会 費  1,000円

4.参加対象 同窓生とその家族まで参加可

5.その他  弁当と飲み物は主催者側で用意します。

6.問い合わせ  幹事:米山 則夫(高30) 携帯090-8862-3671
         同窓会事務局 TEL:055-940-0770 〈問い合わせ時間〉9:30~15:30 (除く12:00~13:00)


第59回 関東地区韮山同窓会のご案内

2015/05/10 掲載


日 時:平成27年6月5日(金曜日) 
    午後5時30分 受付
    午後6時    開会

講 演:株式会社 良品計画 代表取締役会長 松井 忠三 氏 (高20回)
    「株式会社 良品計画 ー 無印良品の成長の秘密」

会 場:帝国ホテル 本館(4階)桜の間  TEL:03-3504-1111

会 費:男性 12,000円、女性 10,000円

 今回は講演と題するには短い時間(20~30分程)ですが、 株式会社良品計画代表取締役会長 松井忠三氏(高20)に
『株式会社良品計画―無印良品の成長の秘密』と題して お話しいただく企画を致しました。これからも講演に限らず、
毎回企画を組み入れていければと思っています。
大学生割引もありますのでお問い合わせください。

関東同窓会事務局 千葉孝一(高23)
Kantou_nirayama_dousoukai@yahoo.co.jp

詳しくはこちらをご覧ください。(PDF)


     
昨年の様子はこちらからご覧ください。



第4回東北応援ボランティアバスの行程案と募集

2015/03/10 掲載


幹事代表 ・ 土屋知省(高30回生)

6/19(金)  夜出発 夜行バスで 岩手県釜石市へ  LinkIcon東京駅乗車場所

6/20(土)  釜石市内を
       ◎「語り部ガイド」に同乗していただき見学
       ◎ 韮山反射炉と共に世界産業遺産の候補である「橋野鉱山」に関する展示がある「釜石鉄の歴史観」見学
       ◎ 三陸鉄道震災学習列車に乗車(釜石駅~大船渡駅)
        「あまちゃん」の北リアス線ではありませんが、南リアス線沿線にも傷跡ず残っています。
         貸切りの列車で、三陸鉄道職員の解説付きです。
       バスにて、陸前高田市奇跡の一本松を見学し南三陸町歌津で少しボランティア活動 ・平成の森宿泊

6/21(金) 早朝出発、南三陸町防災庁舎を経て福島県へ。
     東京駅19時頃 韮高21時頃帰着予定
       ◎南相馬市の津波被災跡、避難指示解除準備区域などを車中から見学
       ◎「山木屋太鼓」見学
        川俣町山木地区から非難し太鼓の公演を続ける青年・子供達と親のグループ

詳細は随時ホームページで更新していきます。
申し込みは、同窓会事務局へメールで office@nirako-dosokai.org


LinkIcon 募集要項