オトナの食育 
資料編 第24回(通巻136回)2017/9/10号掲載 千葉悦子(高28)

「 賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか 」のお薦め


韮高28回生の私のクラスは、還暦の年なので8月に何十年ぶりのクラス会をしました。
担任の木内先生や級友とつながりのある同期の方々も参加してくださり、盛会でした。
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回生・浅田氏(オトナの食育 所感編 第84回で紹介した、アルカナ東京店長のお父様)のお店、三島テラス(三島市南本町)に集まり、お料理がおしゃれで、塩味が濃くなくて健康的でありながらおいしく、ロスもそれほど多くならず良かったです。

数十年ぶりに幼稚園前からの友人であるKちゃんや小学校の級友でもある方々にも会え、声や話し方や目のまったく変わらないことから胸がいっぱいで、「食べて!」と級友が気遣ってくださっても、もりもりとは食べられなかったです。そういうわけで、こういう際の少しの食品ロスは仕方がないですね。

さて、この秋にお勧めの本は、
井出留美著 「 賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか です。
ネットの
<「こんなに捨てています・・」 コンビニオーナーたちの苦悩>を読んで、この本に気付きました。

コンビニと言えば、東京区内にある我が家の近くには多過ぎて問題と思います。最寄り駅まで7分程度の道の両側に、4件ほどコンビニがあります。オフィス街でもなく、十分大きいスーパーマーケットや小さなスーパーもあるというのに・・・

半面、地方ではスーパーやコンビニが少なくて不便ということです。実際、三島にあった私の実家近くのコンビニもなくなり、草取りのため戻った際に不便でした。コンビニは我が家にとって、すぐ外にある冷蔵庫だったのです。出店や閉店の自由も大事にすべきでしょうが、社会全体で考えると、エネルギーや食料の無駄や、住民の不自由も問題と思います。

井出氏は上記本の「スーパーは みんなでシェアする 冷蔵庫」という部分で「賞味期限が近づいているほうから使いませんか」などと提案し、<お店で食料品を買うとき、「ここはみんなで、共同で使っている冷蔵庫なんだ」と考えるだけで、行動は自然と変わってくるように思うのです。>と結んでいます。

 賞味期限の決め方も、本書に詳しい説明があります。賞味期限は十分短く設定することがほとんどなので、使いきれそうな場合、賞味期限が近いという理由での値引き品は、「お買い得」と思います。廃棄を減らすのは社会のためになるので、堂々と買って頂きたいと願います。

秋は気候も良く、連休もあり、出掛ける機会が増えそうです。携帯に便利なこの新書をぜひお読みください。自分だけでなく、社会全体の食についても、考えて頂けると幸甚です。

まずはネットで<「こんなに捨てています・・コンビニオーナーたちの苦悩>を読まれると、もっと知りたくなることでしょう。



■引用文献

井出留美「賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか幻冬舎新書432 (2016

■主な参考文献等


松島三兒「多量の食品ロスの発生」,金子佳代子・松島悦子編「白熱教室 食生活を考える」1418 
                       アイ・ケイ コーポレーション(2016

井出留美<「こんなに捨てています・・コンビニオーナーたちの苦悩>
https://news.yahoo.co.jp/byline/iderumi/20170725-00073548/

オトナの食育 所感編 第84(通巻122)2016/6/10
「同窓生のレストランで、塩味の味覚を確かめてみては?]
http://www.nirako-dosokai.org/melmaga/shokuiku/shokan84.html

オトナの食育 所感編 第87(通巻125)2016/10/10
「中高年の同期会、料理の量を減らしては?
http://www.nirako-dosokai.org/melmaga/shokuiku/shokan87.html

 
 

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