第2回同窓会有志ボランティアバスVOL3 

震災後バスで東北入りされたことのある石井徹哉(高11)さんのご感想

 東北応援ボランテア大変楽しく有意義な経験をさせていただきました。

 企画実現に向けてご努力いただいた同窓の関係者に熱く御礼申し上げます。
また、現地でお会いできた方々、深い痛手と悲しみを乗り越えて復興に努力され、
人間て強いんだなと敬服です。
 
おいしいご馳走をいただき、また来年来てねと言われ、
大した手助けもできないけど来てよかった、また来年も来ようと決めました。

大地震、津波と自然の猛威は避けられませんが事前の備えで被害は軽減できると思いました。
生命さえ助かれば時間がかかっても復興は可能です。
何回も襲われた先人が乗り越えてきたのですから。

太平洋沿岸地震の被害予測、首都直下型地震、原発の安全性と想像するのも恐ろしい報道がなされていますが、東北を忘れないことと自らの備えを本気で取り組む
これが今回のボラの成果です。肝に銘じて生活していきたいと思います。
    地元の千葉さん親子のお話を聞く石井さん(左から2番目)

腰痛を心配されていた古山龍彦(コヤマタツヒコ)さん(高30)

皆さん今回は大変お世話になりました。ありがとうございました。 参加させていただく前から懸念していた「ぎっくり腰」が皆さんのお気遣いの お陰もあって発症せず、その点で皆さんにご迷惑をお掛けせずに済んだことに 一安心しているところです。

 今回のボラバスに参加させていただいて強く感じたことは、 「百聞は一見に如かず」という事実、そして「お互い様」という意識です。

2日間という短い時間ではありましたが、実際に自分の足で被災地に立ち、 目で見て、耳で聞いて、そして肌で感じることがどれだけ大切かということを 改めて実感しました。
そして、自然災害は決して他人事ではなく、いつ自分の身に降り掛かっても おかしくはなく、「お互い様」という意識で助け合っていくしかないということも 実感しました。

あれから2年2ヶ月、これまでは離れたところから眺めていただけの自分でしたが、 今回のボラバスに参加させていただいて、自分の中で何か意識が(まだ少しですが) 変わったようにも思います。
何よりもこうして被災地のことについて多少なりとも考える時間を持てたということが、 自分にとっては収穫でもありました。

そして、他人との関わり方がちょっと難しくなったと言われるこの社会にあって、 そんなことは一切気にしなくていい(これは自分がそう思っているだけかも知れませんが) 同窓生の皆さんととても有意義な時間を一緒に過ごせたことも良い思い出となりました。
切ない話もたくさん聞きました。 でも、子供たちの楽しそうな笑顔を見ることも出来ました。

伊東雅道さん、幹事の皆さん、そして参加者の皆さん、 とても有意義な体験をすることが出来ました。心から感謝します。ありがとうございました。 来年も行きましょう!

わさび漬けをお土産に持ってきて下さった勝田 勲さん(高30)

幹事のみなさん、伊東さんはじめ援人のみなさん大変お世話になりました。

一度は被災地を見ておきたいという気持ちと同時に、継続してボランティア活動する覚悟 もない自分が参加することに抵抗がありました。
でもそんなことを気にすることなく、とても良い経験をさせていただきました。

持田先生は言いました。
”To see is to believe”(百聞は一見に しかず) 機会があれば息子たちを連れて行きたいと思います。

←南三陸平成の森「迎賓館」にて


後援会理事として「韮高タオル」を持参し、なんと完売させた上田 弘さん(高30)

 幹事の皆様にはお世話になりました。同窓会主催に相応しいアットホームで楽しい、か つ充実した体験をする事ができました。有難うございました。感想を、自分の中での葛藤 を整理するため、作文の形で書いてみました。お陰様で頭の整理ができました。これから も宜しくお願いします。

  「忘れないで下さい。また来て下さい。」  
歌津で、川を堰き止め産卵のため川を遡上するシロウオを捕獲するしろうお漁をやって いる渡辺さんが、
「伊東さんのお陰です」と何度も言っていたのが耳に残っている。

同級 生(高30回)の伊東雅道君は、この二年余りで70回くらい被災した各地を訪ねているそう だ。
随分肉体のボランティアをしてきただろうと思う。握手した手が私よりよほどゴツく て驚いた。
震災の瓦礫で埋まったこの川の片付けにも通ったそうだ。
今、漁ができるまで に戻っている。

「しろうお漁を見せてやろうと待ってたんだよ」、
渡辺さんはうれしそう に私達にしろうおを食べさせ、歓迎してくれた。  
 翌朝は、仮設住宅のある歌津中学校の裏山へ蕨採りに行こうと自転車で宿の下まで迎え に来た。
一緒にいる間、問わず語りに津波の話や身の上などずっとしゃべっている。

私達 が歌津を発つ時間が近づくと、
「来年はワカメの美味しい時期にこの土堤で天ぷらをやろ う、かき揚げを作ろう」と言った。
そして「待っているから、また来て下さい」と、何回 も言った。

渡辺さんの善意が、それに応えられる自信の無い私の心に負い目のように残っ てしまった。
本当はボランティアでたっぷり働いて満足感を覚えて帰ってくるつもりだったのに。
 
わたしは初めて被災地を訪れた。ボランティア活動=肉体労働だと思っていたが、この バスツアーは随分違った。
「絆・交流ツアー」という感じだろうか。
多分被災地のニーズ に合わせて、幹事の土屋君達が労働とは別の支援の形を考えてくれたのだと思う。
被災地 の人達と個々に交流を持つことは彼らの刺激や励みになり、築かれた個人的な関係は訪れ た人が長く支援を継続する責任感や動機付けになるだろうと思った。

夜の交流会では、地元の人が「つらい事も大事な体験だから」と話してくれた。見聞きしたこと、体験したこ と、それを帰って他の人達に伝えて下さい、と言っていた。  

この二日間に出会った人達からは真心のボールがいくつも投げられた。
しっかり受けと めて、投げ返すことが参加したわたしたちに求められていたのだろうか。
私はそのボール を受け取ったまま戸惑っていた。
もらったまま、遠く家まで持って帰ってしまったな、と 思っていた。

これを渡辺さん達に返しに行かなければ、すっきりしないと思いながら、
何故また行かなければならないのだろうと気が重かった。

そしてようやく、預かったボール は彼らに返すものではないのだと気が付いた。
わたしが被災地で受け取った彼らの真心 は、わたしの身近な人に伝えていけば良いのだ。
そしてこの体験を話すことに飽きた頃、 また新しいボールを受け取りに行こうと思う。

                  Vo2                      Vol4