第2回同窓会有志ボランティアバスVOL7     

お嬢さんが同窓生の吉川七苗さん

 東北の人たちのために何かしたい…そういう強い気持ちで今回のツアーに参加させていただきました。 しかし、私にできたのは、語り部さんや被災された方の話を聞き涙し、津波によって破壊された建物や土地を見て自然の恐ろしさを思い知らされたことぐらいでした。

復興市で地元の方と話しながら歩いていたら、ふっとしゃがみこみ四つ葉のクローバーを摘んで手渡してくださいました。 何もできなかったけれど、悲しいことや辛いことがあったらこのクローバーを見て乗り越えよう…そして東北のことを思いだそう。

当たり前のことを幸せに思おう。困っている人がいたら声をかけよう。家族や友達を大切にしよう。1日1日精一杯生きよう。私の中に強く芽生えた気持ちです。
1人で参加した私に温かく声をかけてくださり有難うございました。

愛知県立旭丘高校 8回生 木 淳さん

私は韮山高校とは全く縁のないアウトサイダーです。娘婿が仕事のかたわら早くから被災 地支援に入り伊東さんと知り合いました。その縁で今回の企画に便乗させていただきまし た。同窓会員ではないので,旅の概要など伝わりにくいところがありました。しかし、古瀬さんが声をかけてくださり、疑問点なども解明、安心して参加させていただきました。 誠にありがとうございました。

それにしましても、静岡県立韮山高校同窓会の結束力には敬服しました。その原点はゆ るぎない母校愛です。みなさまとの旅を通じて、そのことを深く感じました。実に立派な 同窓会員のみな様でした。ありがとうございました。
                            
◇ JR東日本 大船渡線 陸前高田市駅跡地前の広場に立った。海を背に、山側へ旧市街の 荒れ地が広がっていた。両手を広げた180度そのままの前方が、山まで平らな更地と なったまま。ほんとうに広い地域が広がっている。こんなに広い地域が何もなくなってしまうほどの天災。テレビで何度も見た津波襲来のシーンが、まざまざと眼に浮かぶ。

車が 流れる。家が傾いたまま沈んでいく。電柱が倒れ、濁流が逆巻く。この立っている場所で 惨事があったのだ。 電話局など一部に撤去されていない建物が、駅前周辺にはあったが、それ以外は何もな い。2年前にはあったであろう倒壊した家やがれきの山も見えなかった。ここだったかは 確証はないが、船までが町中に打上げられていた。その光景はない。かすかに家の土台が 残る空き地、更地が無機質に広がるだけ。

都市に付き物の騒音もない。第一、人の姿が見 えない。半農半漁の産業を中心に周辺村落の消費都市、海水浴の観光都市として栄えていた三陸の中心都市が消えていた。 きれいに片付けられたのは、自治体や自衛隊などが重機を使ったからだろう。大型機器で はできない作業を、地元の人々やボランティアが瓦礫掃除をしたからである。

伊東さんた ちのようなグループが、自然発生的に立ち上がり、少しづつ仲間の輪が広がった。そのつ ながりは今も続き、このバスツアーを企画した。私は三島神社で申しわけばかりの草取り をした。 地域の人の手が及ばない範囲での作業だから、貢献したことになる。

だが、この災害はあまりにも広い地域に及んだ。南三陸の拠点に足を入れただけだが、 もっと広大な地域に地震の被害はあった。その地の人たちにも思いが広がる。これからで も 何をすればよいのか。どうすれば新しい地域おこしができるのか。国や行政にも思いは広 がる。  

たまたま縁あって、バスの一員となった者だが、快く迎えてくださった皆さんに心から 感謝の気持ちをお伝えします。

前回に引き続きご参加下さった石本 恵子さん

 今回もツアーに参加させて頂いて感謝です。 数人の方が仰っていたようにこのツアーは、いわゆるボランティアとしての働きは少 なかったように思います。 けれど、私自身得られたものが多かったような気がします。

千葉さんが仰いました。「まず、生き延びることが大切なんだよ」と 。スパイダーさんが、自然の中で生きる知恵が大切だと仰いました。 大切なご家族を失った方々が、悲しさや痛みをお話してくださいました。 被災した建物や樹々が、津波の驚異を訴えていました。 決して人ごとではない。そのことを肝に命じました。

泪することもたくさんありました。 でも、素敵な想いもたくさんしました。 川の清掃をしてくださった方々のおかげで戻った白魚を食することが出来たこと、養殖が再開された牡蠣をたくさん食べたこと、 千葉拓さんの歌を聴いたこと、山田さんのパントマイムを見たこと、渡邊さんが、わらび採りに連れて行ってくださったこと、現地の人たちや、多くのボランティアに支えられたこと、ツアーの皆様とふれあえたこと。

幹事さんや伊東さんや大塚さんに感謝申し上げます。 本当に有り難うございました。

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