躍進する陸上部

  今年は 同窓生の集まりがあると、必ずと言っていいほど
 「陸上部がすごくない?」と新聞に載った後輩のみなさんの
 活躍ぶりが話題になりました。そこで、同窓生でもある川口
 監督にメールインタビューさせて頂きました。


      川口雅司 監督(高32


東部高校総体 800決勝にて 見事1〜3位を独占

さっそくですが最近の陸上部の主な成績を教えて下さい


平成21年度は 東部高校総体女子総合優勝高校総体女子総合第2位東部高校新人男子総合・女子総合アベック優勝高校新人女子総合優勝です。 詳細は別表まとめましたのでご覧下さい。

本当に目覚しい活躍ですが、要因は?

生徒が自分才能信じて個々目標に向かって精一杯努力していること。
チーム一丸となって切磋琢磨し、互い支え合っていること。
この2点ですね。

陸上部の監督(顧問)として、心がけていらっしゃることは?

陸上競技をとおして、生徒が人間的に成長することを目指しています。
勝って得るもの、負けて得るものと様々ですが、目標に向かって真剣努力した人でないと味わえないものがあると思います。いろんな経験をしながら自分の器を大きくしていって欲しいと願っています。


指導方針というのは、どの指導者もきっとそんなに違いはないのだろうと思いますが、モチベーションを上げる(維持する)ことを私は最優先に考えています。

努力してもある程度の成果が表れないと、新たな試練に立ち向かうエネルギーは湧いて来にくいものだと思いますが、最近の子は特にそれが顕著で、辛いことばかりだと意欲が長続きしません。
モチベーションの維持のために私が心がけていることは、練習段階成功体験をさせてあげること、陸上競技的に言うと自己ベストを出させてあげることです。


具体的には?

例えば、冬錬習の際に、本立寺(練習で頻繁に利用させていただいています)の坂ダッシュのタイムで自己ベストが出ると、「去年の同じ時期より走れているのだからシーズンに入ったら必ず良い記録が出る」と自分を信じて辛い練習にも立ち向かうことができます。そこでまた良い練習を積んで次の本立寺練習でまた記録を更新する。自分で自分をやる気にさせることができればしめたものだと思います。その中で私のしていることは、生徒のやる気後押しするための『声掛け』でしょうか。

2009年5月 東部高校総体最終日

日々の積み重ねですね。
スポーツテストの結果が、男女とも毎年県で一位と聞いていますが
そのような取り組みも今回の結果につながっていますか?

つながっていると思います。スポーツテストは現在「新体力テスト」と呼んでいますが、体育科教員全員が、生徒を伸ばそうと真剣に授業に取り組んでいます。体力テストで結果がでれば、生徒は自信を持っていろんなスポーツに挑んでいきます。

こんなことがありました。

平成19年度のことですが、新体力テストで男子が3年連続県1位になりました。その時の3年生は『自分たちは3年間トップを維持した、県ナンバーワンの体力の持ち主』みたいな自負を持っていて、受験期も「部活や体育のいろんなトレーニングに比べれば受験勉強はたいしたことはない」と最終的に体力勝負・我慢比べみたいな要素を含む受験に対して臆することなく臨んでいきました。それが、その年の『現役東大合格者男子7人』に直接つながっているかはわかりませんが、精神的な背景にはなっていたのかなと思っています。

陸上部も、同じスポーツの分野で『努力して結果が出る。するとまた次の努力をし、更なる結果を残す』ポジティヴ・スパイラル的な思考になるという意味では、大いに影響を受けていると思っています。

まさに文武両道ですね。
ところで、
川口先生ご自身の高校時代の専門種目は?


陸上競技部に所属し、『やり投』をやっていました。みんなからは「『投げやり』じゃないのか」と言われていましたが…。

うまいですね(笑)
最後に同窓生へのメッセージがあればお書き下さい。


陸上競技部のOBの方々だけでなく、いろんな先輩方にお声をかけていただき生徒共々大変感謝しております。私たちが精一杯練習し、少しでも良い結果を残すことで、同窓生をはじめとする韮山高校を取り巻く全ての方々(私たちはそれを『チーム韮山』と呼んでいますが)が喜んでいただければ有難いと思っています。これからもよろしくお願いします。

お忙しい中 とても感動するお話をありがとうございました。
5日に行われたばかりのしずおか市町村対抗駅伝にも多くの在校生が活躍されていましたね。
32回は、JR東日本野球部 堀井哲也監督
しかり、名監督を生み出す土壌があったのかもしれません。
これからも ますますのご活躍を期待しています。

                            龍城のWA!      No42  No43