「8020運動」(80歳になっても20本以上自分の歯を保とう)という標語を知ってはいても、自分事として深く考えて来なかったと後悔しています。1年前に歯が痛くなり、歯科に行かざるをえなくなりましたが、長年お世話になった所が閉院したので、近所で開業したばかりの歯科医師に診て頂きました。
コマーシャルに「今って、こうなっているの!」というのがありますが、まさに、それでした。医療技術の発達は目を見張るものがあり、私より少し年上の歯科医師が辞められたのは無理もないと改めて思いました。高価に違いない真新しい機械をそろえ、エビデンスベースで患者に説明しながら治療を進めます。しかも、「歯の寿命をのばす会」によるパワーポイントのスライドと思われる画面が待合室や治療スペースに音声なしで写され、「痛くなってから治療するより予防が大切」とよく分かります。「歯科医が男性で、患者が女性」というジェンダーの課題はあるものの、啓発方法の見本のようでした。もっと早く見たかったですし、こういうのを保健体育の時間に取り入れてほしかったと思います。
日経1月の記事に次の部分があります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
かむ・飲み込むといった口の機能低下は栄養状態や体力の維持に関わる重要な要因で、定期的な歯科検診や早期治療が健康寿命を延ばす鍵となりそうだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
詳しくは「歯の寿命をのばす会」HPのイラスト満載で分かりやすい説明をご覧ください。
『応用栄養学』の「歯の喪失による影響」の部分に、次に抜き書きする美容等に関することも書かれています。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
歯を失うと顔の表情にも変化が表れてくる。口の周りにしわが出来るようになり、老人様顔貌を呈するようになる。(中略)高齢者が歯を失うということは、咬合力や咀嚼力の低下という機能的な能力の低下と同時に、表情や意思の伝達手段の喪失という精神的な能力の低下も意味する。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::
歯の本数が少なくなれば栄養を摂取しにくく、健康を保てないですし、また、食事をはじめとする生活を楽しめるよう、この「オトナの食育」に歯についても書かせて頂きました。
寒い日が続き、その後、花粉による辛い日々で、外出しにくいでしょうが、そういう時にこそ、歯のことも考えてはいかがでしょう?
■引用文献等
日本経済新聞2026年1月6日朝刊
「口の中が健康→長生き? 大阪公立大など 高齢者のデータ解析」
近藤和雄・鈴木恵美子・藤原葉子編 『応用栄養学』 東京化学同人(2015)
■主な参考文献等
一般社団法人 歯の寿命をのばす会
どうすれば歯を守れるのか? | 一般社団法人 歯の寿命をのばす会
日本歯科医師会
8020(ハチマルニイマル)運動」とは?|8020運動|啓発活動|日本歯科医師会
|