オトナの食育
資料編 第30回(通巻184回)2022/6/10号掲載 千葉悦子(高28)
食品安全委員会の動画『加熱と調理』3本のご紹介
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肉の調理は安全にするために、よく加熱する必要がありますが、加熱し過ぎると硬くておいしさを損ないます。 そこで、今回ご紹介する動画では、安全でおいしく調理する方法を具体的に示します。たとえばトンカツの場合、厚さ1㎝、110 gの豚ロースを使い、180℃の油で3種類の加熱時間を設定し、中心温度を測って確かめています。2分半の加熱では、加熱直後の温度は67℃と低いですが、バットの上で放置すると余熱を利用できて81℃になり、「中心温度75℃以上、1分以上」という殺菌条件を満たします。 鶏のから揚げの場合は、厚さ1.5 cm、重さ30 gの鶏肉を170℃で揚げる場合、4分揚げて放置するとOKです。 ○見た目だけでは、必ずしも判断できない どちらの揚げ物の場合も、加熱時間が短いと、余熱利用での見た目（衣の色がきつね色や断面が白いこと）だけでは、必ずしも殺菌条件を満たさない場合があるので、注意が必要です。 また、ハンバーグの場合も、肉の色が白っぽく変わっていながら、殺菌条件を満たしていない場合があるので、竹串等を中まで刺して、肉汁が完全に透明であることを確認することが大事です。また、焼く際にふたをするのが時短で、中心まで火を通すコツです。 詳細は、動画をご覧ください。1本だけなら短時間で視聴できます。 なお、この3本の動画で解説をなさる香西先生は、私が大学4年生の時の、同じ調理学研究室の院生で、後に調理科学学会の会長をなさった先生です。 加熱調理に関して、特に詳しい先生でいらっしゃいます。 気温が高い時期、特に食品衛生に気をつけて、具体的な調理方法を見直してはいかがでしょう？ ■参考文献等 |