オトナの食育 
所感編 第27回(通巻56回)2010/12/10号掲載 千葉悦子(高28)

体脂肪計付き体重計の私にとっての効果

 
 今年も早いもので、最後の月となりました。今年を振り返るということで、4月号に書きました、我が家に初めてやって来た体脂肪計付き体重計の効果について書きます。
 おさらいですが、「肥満」は体重が多いことではなく、「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」です。そのため、推計値とはいえ体脂肪の割合が気になります。
 晩夏くらいまでは体脂肪の値は横ばいだったのですが、秋になってからそれまでより多めの数値が出るようになりました。「これはまずい」と気付き、極力、1日1回ラジオ体操第1や腹筋運動などを少しするようにしました。いきなり運動すると、かえって腰痛とかになりそうだからです。とはいえ、もともと運動嫌いで、面倒くさがりですし、仕事と家事による疲労困憊で、出来ない日がありました。
 興味深いことに、担当授業のない日に、買い物もろくにせず、デスクワークをずっとした日は体脂肪が多く出ます。
 そこで、忙しい生活の中で運動を無理なく取り入れる方法が書いてあるものとして、よく目にすることですが、地下鉄構内ですいているときは、なるべくエスカレーターを歩いて登り、職場で2階への昇降は階段を使うよう心がけました。 すると、一番多かった時よりは、少しだけ体脂肪が減少しました。
 「このまま筋肉量が減って、脂肪ばかり増えてはいけない。運動せざるを得ない」と自分を自分で叱咤激励するには、体脂肪計付き体重計が役に立つと思います。
 「白雪姫」の継母の「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」は、他人との比較でして良くないですが、「体重計よ体重計、私の体年齢は?」は、自分自身の過去との比較ですから、前向きになれます。
 私の場合、体重計の購入時よりは体年齢が数歳下がりました。数字ではっきり出ると、油や砂糖のとり過ぎを自分で戒めますし、夜遅くには、なるべく食べないようにもします。とは言え、なかなか理論通りにはいかず、自分にとってハードルの少し高い仕事をすると、頭が疲労するせいか、お腹がすき過ぎて眠れそうにない場合があり、娘に呆れられながら、夜に食べる場合もありました。そんな風ですが、ただ今、実年齢より十数歳低いです。
 ただし、体脂肪が変わらずに体重だけが減っても、ある程度体年齢が低めに出る設定になっているようなので、その数値に振り回されてはいけません。
 あくまで体脂肪割合の推計値が推計値とはいえ、どんどん増えないように気を付けるのが、きっと上手な使い方でしょう。
 今月は「忘年会」が多いでしょうが、皆様、どうぞご自分のお体を大切になさりながら、精神的にリフレッシュなさってください。

■主な参考文献
スタンダード栄養・食物シリーズ1 「人と健康」大塚譲・河原和夫・倉田忠男・冨永典子編 東京化学同人(2003)