オトナの食育
誰も儲からない 知ってて得する食の情報
第7回 2006/10/10号掲載  千葉悦子(高28)


バランスのよい食生活 まとめ(最終回)
食情報をどのように受け取るか


 バランスの良い食生活をマスコミや本などあちこちで見かけることばで表すと「まごはやさしい」の食材を使った和食中心の食事、と言えるでしょう。「まごはやさしい」とは豆・ごま・わかめなどの海藻類・野菜・魚・しいたけなどのきのこ類・いものことです。
 この対極にある現代の日本の子どもの好きなメニューは「おかあさんはやすめ」や「ははきとく」、すなわちオムレツ・カレーライス・アイスクリーム・サンドイッチ・ハンバーグ・焼き飯(焼きそば)・スパゲッティ・目玉焼き、ハンバーグ・ハムエッグ・餃子・トースト・クリームシチューです。カタカナ料理名が圧倒的多数で、脂質が多く、軟らかいものばかりで噛む力を鍛えられず、問題です。
 最終回なので、今後皆様がいろいろな食に関する情報を上手に受け取れるようにと願い、私なりの注意点を書きます。

食情報の受け取り方
Ⅰ 同じ食品の説明にも、表現の仕方がいろいろ
 同じ食品でも、書き方によって印象が変わることを感じて頂きたいと思い、 静岡県名産の緑茶を例として、「ほめ型」「けなし型」の2タイプを書き分けてみます。読み比べてみてください。
 なお、書き分けるという手法は「食卓の安全学」を参考にいたしました。
(1) 緑茶について―ほめ型
  東京で「静岡県出身」と言うと「(あなたの実家の周りは)お茶やみかんがたくさんあるのでしょうね。」と言われることがよくありました。実家のある三島をはじめ、韮高のすぐ近くではお茶はあまり見かけませんよね。
それでも自分の出身県の名産をニコニコ挙げてくださると、うれしいのは確かです。
  緑茶は体によい成分をいろいろ含み、健康的です。「スタンダード栄養・食物シリーズ5 食品学」によると、がんのプロモーション抑制を推定されるエピガロカテキンガレート、抗酸化作用(動脈硬化抑制、老化防止など)のカテキン類(ポリフェノールの一種)、低血圧防止・覚醒・利尿作用のあるカフェインなどです。しかも、紅茶やウーロン茶には少ないビタミンCをはじめとするビタミン類が豊富です。
  私が学生時代、ある先生が「外国に住んでいた時、どうも体調がおかしいと考えたら、緑茶を飲まなくてビタミンC不足になっていたようだ。」とお話しされました。なお、ビタミンCにはいろいろな作用があり、抗酸化作用・がん予防もあります。
  さらに、亜鉛も含まれ、味覚異常を防止します。また、抗菌作用、抗炎症作用、免疫反応増強、消臭効果もあり、すばらしい飲み物です。ペットボトルの飲料の中で、糖分がなくて腐敗しにくく、1日中持ち歩く場合、安全です。
  茶がらにカロテン等の栄養素が残っていますので、炒飯の具や揚物の変わり衣として使えます。また、昔から掃除にも使いますよね。消臭・抗菌作用がありますから、賢い使い方です。また、よく乾燥させた茶がらを布袋に入れ靴箱や靴に入れておくと良いということです。
  おまけの話ですが、先日、日本橋の有名なお茶のお店で抹茶のソフトクリームを夫と食べましたら、深い味わいがありました。良い抹茶はお菓子に取り入れてもおいしいものと改めて思いました。

(2) 緑茶について―けなし型
  「静岡県出身」と言うと「(あなたの実家の周りは)お茶やみかんがたくさんあるのでしょうね。」と言われたものですが、三島や韮高周辺でお茶はほとんど見かけませんでした。静岡県→茶・みかんといった単純思考は、黒人といえば「ちびくろサンボ」のような外見、という偏見に近いような気がして、危険なものを感じるのは、私の考え過ぎでしょうか?
  お茶は体に良い成分を多種含みますが、カフェインは中枢神経を興奮させるため、子どもには良くないし、私や私の長女は夜飲むと眠れなくなるので、夕方以降は控えます。
  また、日経2005年11月20日朝刊の記事には「高齢者ではカフェインの取り過ぎは胃酸の過剰分泌につながる。」とあります。
  さらに日経2006年8月29日朝刊の記事には「カフェインやアルコールの過剰摂取や、喫煙によっても、骨の代謝力は弱まる」とあります。
  私は子どもの頃、お茶は苦くて飲みたくないと思ったものです。頂き物のカルピスや薄茶糖とかいう、抹茶に砂糖と小さなあられが混ざった甘い飲料がおいしかったです。それから三島のYお茶店の茶飴をたまに買ってもらえると、「飲むお茶より甘くておいしい」とうれしく思ったものです。
  しかし、このように砂糖を組み合わせると、砂糖の摂り過ぎになりやすく、虫歯の心配もあります。
  『オトナの食育』第2回(昨年12月号)に書きましたように、鉄の吸収を阻害するタンニン酸が含まれるので、食事中や食事直後に飲むのはいけません。
  また、お茶は食品であって薬ではないのですから、効果が出ないからといって、濃いお茶をがぶ飲みするのは考えものです。胃を荒らすこともあるでしょう。
  お茶をよく飲む人は長生きと言いますが、お茶を1日に何度か落ち着いて飲めるほど時間に余裕がある生活が良いのであって、一番問題なのは、お茶さえ落ち着いて飲めないほど忙しく過酷な仕事や生活の環境でしょう。
  なおペットボトルのお茶は従来のお茶とは別物で、本物のおいしいお茶をぜひ召し上がってほしいといったことを、夫の韮高同期友人のご主人(掛川でお茶屋さんを営んでいらっしゃいます)がお書きになっています。
私も、ペットボトルのお茶は甘い飲料よりは良いけれど、日本の「お茶を飲む」(茶道といった高尚な意味でなく、ごく日常の煎茶や番茶のイメージ)という文化を壊すと危惧します。考えてみてください。ひいきの上品な女優さんが上等な着物を着てペットボトルからラッパ飲みなどしたら「日本でなくなってしまった」とお感じになりませんか?それとも私が懐古趣味に浸っているだけなのでしょうか?

Ⅱ 食情報の受け取り方―上記2タイプから
 皆様、「ほめ型」「けなし型」両方読まれて、どのようなご感想をお持ちでしょうか?
・ 意図を持てば、同じ食品について書き方がずいぶん変わってくる
 私の拙い力でも上記のように書き分けられるのですから、プロなら朝飯前といった感じかもしれません。一つ一つの文やパーツはほとんどが正しいのですが、言わないウソ(『オトナの食育』5回 6月号に書きました)を使い、ほめ型では悪い点を書かないようにし、反対にけなし型では、悪い点ばかり書き、良い点を少し認めても難癖をつけています。
・ 大局を見失わないように―機能性成分より5大栄養素が先
 ほめ型・けなし型、両方とも機能性成分に偏った記述です。緑茶という嗜好飲料の話しですから、ある程度無理もないのですが、食べ物について考えるとき、まず5大栄養素をバランスよく過不足なく摂取することが前提です。そういう基本を忘れ、機能性成分は他の食品にもあるのに、機能性成分豊富な緑茶さえ飲めば健康になるというのは、間違った受け取り方です。
 群馬大教育学部の高橋久仁子教授のご意見が朝日新聞2006年9月15日朝刊に次のように載っています。
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  高橋教授は「食生活は総合的なものなのに、局所的な話ばかり取り上げていることが多い。まじめな人ほど、いいとされる食品をあれこれ食べて、かえって太ったり健康を害したりしてしまう」と強調する。
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・ 判断する際、量や濃度も考えましょう
  ほめ型・けなし型、どちらも量のことは述べていません。それで混乱するのです。たとえばカフェインについて考えてみましょう。朝日新聞2006年8月6日朝刊「今さら聞けない カフェイン 飲んで30分後に血中濃度ピーク」によると次のようです。
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  コーヒー約20~40杯分に相当する2グラム以上をいっきに取ると、心停止や呼吸不全などで死ぬことがある。コーヒーや茶1杯の含有量は入れ方によって大きく変わるが、めやすは30~180ミリグラム。2番煎じ以降は激減する。「ふつうに飲む範囲なら、明らかに生活に役立つ」とカフェイン歴30年の栗原久・東京福祉大教授はいう。
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  とはいえ、こういう新聞記事に明記はしていませんが、たいがい健康な壮年期までの大人向けでして、子どもや高齢者のことや貧血といったことは想定していないと思われるので、そういう場合も含めて鵜呑みにしてはいけないでしょう。
  なお、この記事の中に、カフェイン含有量の例も載っています。
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日本茶(一番せんじ)(湯飲み1杯)    25~50ミリグラム、
レギュラーコーヒー(ドリップ)(150ミリリットル)60~180ミリグラム、
コカコーラ(350ミリリットル) 45ミリグラム、
栄養ドリンク(1瓶) 50ミリグラム、
眠気防止薬(1回2錠) 200ミリグラム
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・個人差のことも考えましょう―体験談は万人に言えるわけでないことを忘れずに
  上記新聞記事に次の記述があります。
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  脳への(千葉注:カフェインの)作用は個人差がある。人によっては不眠や不安感を催すこともあるが、その量も人さまざま。適量を知っておくことが大事だ。
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  けなし型で、自分と長女の例を書きましたが、じつは、夫はコーヒーや緑茶を飲んですぐに布団の中に入り、驚くほど早く寝付けます。
 また、個人の体験談の場合は、「体の調子がこのように良くなった」といった類のことを広告に載せても、まず取り締まられません。というのは、その人にとっては本当の経験談であると考えられるからです。しかし、カフェインに限らず、薬の効果や副作用、食べ物の働きには個人差があるのですから、自分にも効くに違いないと期待するのは禁物です。
 エビデンスとして個人の経験談だけしか載せられないのは、大規模なしっかりした研究データがないからと疑うべきです。
・情報源や根拠の確認を
 最初に書きましたように、何か意図を持てば、同じ食品について書き方が大きく変わりますので、どういう人・組織の文章か確かめましょう。
 私自身、信頼が置けるかどうか不安な場合も多く、新聞記事なら1つでなく、なるべく多くを得ようと思いますし、新聞広告なら、「広告」という意図があるわけで、記事より慎重に読むようにします。ただし、近頃の食関係の新聞広告の中には2面使い、その道の権威者副数名の寄稿あるいは、対談形式にしていて、それなりに参考になるものもあります。
 また、新聞記事は紙面の関係上どうしても省略することが多いですから、間違って受け取りそうですし、たまに私の知識でも「変だな」と思う記事もあるので、『オトナの食育』では、なるべく硬い本を使おうと思いました。
 なお、健康食品・サプリメントの類の広告にある「○○学会発表」というのは、信用できません。私も「学会」と名のつくものに知人の紹介は必要でしたが入会し、グループでポスター発表してわかりましたが、入会金・年会費を払い所定の手続きをすれば、発表自体はできます。内容についてそれほど厳しい審査はないようです。
 このあたりについて詳しく知りたい方は「食卓の安全学」をお読みください。
・分かりやすい説にはご用心・食育に促成はありえない
  この『オトナの食育』について「分かりにくい」という批判も身内とかから頂きました。私の力不足についてはお詫び申し上げます。
  が、どういう場合でも分かりやすいのが最善かと言うと、そうではない
と思います。
 たとえば朝日新聞2006年9月20日夕刊記事「かがく批評室 考え方伝える努力こそ必要 ニセ科学」の中に次の記述があります。
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  「プラスは身体に悪く、マイナスはよい」などという白黒二分法的な考え方は、本来、科学からもっとも遠いところにある。科学者に「プラスとマイナスのどちらが身体にいいですか」と尋ねたとしても、返ってくるのは、「マイナスといってもいろいろあるし、少量なら身体にいいものだとしても、量が多すぎれば悪いだろうし……」といった歯切れの悪い答えであるに違いない。
 一方、パブリックイメージとしての科学は、そのような曖昧な返事をせず、「さまざまな問題に対してきちんと白黒つけてくれる」ものなのではないだろうか。ところが、実はこれはニセの科学の特徴である。
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  さらに「食卓の安全学」p.84に次のような記述があります。
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 ジャーナリストは人々に関心をもってもらう文章を書かなければなりません。しかし、科学的な事実を積み重ねていくだけの文章は、無味乾燥になりがちです。筆者の感情、思い入れ、偏りが加えられた文章ほど味がでて、
読者にとって面白いものになっていく、という側面は否定できません。
 事実を伝えることと、読者に興味を持ってもらえる記事を書くこととの
狭間で、苦しみながら私は仕事をしています。
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 食べ物の科学面の話は、どなたが書かれるにしても、まさに上記のようなジレンマがあると思います。しかも、純度の高い化学物質の話と異なり、たとえ同じ名前の食べ物でも、産地・生産者・季節・保管方法等により成分とかが異なるといった複雑さもあります。
 それを楽しめば良いのでしょうが、忙しい現代「結論を早く明確に」と要求するのも無理ないこと。ですが、本当に食育をするとなれば、かなりの時間や労力をかけない限り、無理と思います。
 具体的には、高校の必修の家庭科は、現在2単位でも4単位でもよいことになっていますが、4単位以上にすべきと思います。家庭科には食以外の大切な他の分野もあるのですから、全ての時間を食分野にかけられないです。
 校歌の中の「空をみよ地をふみしめよ」の歌詞、校訓「忍」の精神で、地道に取り組まなければなりません。

終わりに
 秋になると、高校時代のマラソン大会練習の体育の時間を思い出します。澄んだきれいな空気を吸い、ビルなどほとんどない道を走りました。柿の実が色づき始めていて、住人や自動車にほとんど出会わなかったような気がします。先生がそういう安全な道を選んでくださったのでしょうが・・・
 娘たちはそれぞれの都立高校でマラソン大会があり、練習しましたが、皇居周辺とか外苑前近くとか、23区内としては良い場所とはいえ、30年以上前の韮高付近の静寂で自然豊かな環境とは比べ物にならないと思います。
 娘たちの高校に比べ韮山高校は都内では知名度が低く「えっ?韮崎高校?」などと言われるのが落ちですが、教育環境として文化面はともかく、健康面ではずっと上と思います。子どもに申し訳なく思う反面、自分の高校時代について、良い環境に身を置けたことをありがたく思います。
 今でも柿の木が韮山に残っているでしょうか?地産地消・自給率向上の考え方から言うと、栄養豊富な柿やみかんの木を大事にされると良いと思います。書くだけで、直接何もできなくて心苦しく思いますが・・・
 離乳食の時から子どもには日本、それも地域で取れる食材―米・魚・お茶・土地の野菜や果物を食べさせるようにしたいものです。味覚は育ててゆくものです。
 ところで、どうしてペイのないこのような文章を書こうとしたのか、不審に思われると心外なので、書き加えて締めくくりたいと思います。
 もちろん母校を愛する気持ちが第一でしょう。
 それに私の高校時代の将来の夢の一つは、韮高の家庭科教諭として男女共修の家庭科を教えることでした。現在の高校生は、ちっぽけな夢と感じることでしょう。ですが私の高校時代には、口にするのも心配なほど、社会通念に反するものでした。当時家庭科は女子のみ必修で、それが延々と続きそうと感じるほど、男性でそれを問題視する人は周囲にいませんでした。
また当時、女性の先生は、図書館司書と実験助手くらいでしたから、男子が圧倒的多数で旧制中学の歴史を持つ韮高で女性の教諭が教えるということ自体、想像しにくいものでした。
 私は静岡県の家庭科教諭として就職し、夫も美術科の同業者なのでそのまま定年まで勤めると思っていました。ところが、夫が転職・転居をすることになり・・・
 夢は実現できないと諦めていましたところ、メルマガの話しがあり、「仮想教壇に立てる!」と思いました。しかも大人相手ですから、内容・レベルがより高くなくてはと思いました。力が入り過ぎたかもしれません。
 字数制限のない中、お伝えしたいことがかなり書け、ありがたく思います。
また、文章を公にしたことがほとんどない不慣れな私に、毎回丁寧に校正・助言してくださった、編集委員の古瀬明美様に感謝申し上げます。
 同窓会関係の皆様の、食生活を含めたご健康をお祈りしています。


 
引用文献
「食品報道」のうそを見破る「食卓の安全学」 松永和紀著 家の光協会(2005)
日本経済新聞2005年11月20日朝刊「コーヒーで高血圧防止 慶大講師ら『1日1、2杯で』」
日本経済新聞2006年8月29日朝刊
  「食べ合わせ注意 骨粗しょう症 牛乳と加工食品などカルシウムの吸収阻害」
朝日新聞2006年9月15日朝刊「食の情報うのみ禁物 広がる『読み解き』の輪 
     番組や雑誌を教材に批評 医師より信じる人も NPOが授業に助言」
朝日新聞2006年8月6日朝刊
   「今さら聞けない カフェイン 飲んで30分後に血中濃度ピーク」安田 朋起
朝日新聞2006年9月20日夕刊記事
   「かがく批評室 考え方伝える努力こそ必要 ニセ科学」菊地 誠(大阪大教授)

参考文献
スタンダード栄養・食物シリーズ5 食品学」久保田紀久枝・森光康次郎編 東京化学同人(2003)
「食生活論 現代の食生活の意義・将来像の多面的解析」
   五十嵐脩・唯是康彦編著 調理栄養教育公社 (1992)
「だます心 だまされる心」安斎育郎著 岩波新書954(2005)
朝日新聞2006年9月14日朝刊
  「緑茶好きは長生きさん 血管障害防止に効果 東北大チーム、4万人調査」
日本経済新聞2006年8月13日朝刊「食と長生き 伝統食を一日一回 まごはやさしい」
  家森 幸雄(武庫川女子大国際健康開発研究所長)