2004/2/10 第8回

 ドバイ番外編&インドの都市その2

   みなさん、こんにちは

前回で少し触れましたが、この正月に思わぬ休みが取れまして、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに行ってきました。

まず、出かける時に必ずキンカンと虫よけスプレーを持参するクセがついてしまい、勿論ドバイにも当たり前のように持っていきましたが蚊など1匹もいませんでした。
こんなクセが着いてしまった自分がインドっぽくてすごくイヤです。

ドバイに行く前は戒律の厳しいイスラムの国のイメージしかありませんでしたが、そんな勝手な想像とは裏腹にドバイはとても素晴らしい所でした。
中心地には中近東・欧州で一番高いエミレーツ・タワーというツインタワーがあり、どこの大都会にも負けない美しさでした。

ドバイは人口の80%位が外国人の為に他のイスラムの都市と違い、色々な文化が入り混じった大都市になってきているようです。巨大スーパーマーケットの食材売り場には、非イスラムコーナーがあって、豚肉なんかも売ってますし、日本食材も豊富でした。

私は中心地のホテルに泊まったのですが、面白かったのがホテルの1階に大きなスケートリンクがあったのです。日本のスケートリンクと同じように冷え切ったそのフロアで、スケートを楽しむイスラム人。アタマの先から足まですっぽり覆われたムスリム服を着て、頭に黒い輪を着けてスケートをしているのです。

それにみんなスケートなんかしたことがない連中ばっかりですので、そこら中でコケまくってるのです。
何か、オバケのQ太郎がスケートしながらコケているように見えて笑えました。

そんな大都会のドバイもイスラムのムスクがたくさんあって、イキナリお祈りが始まったりするので、イスラム文化を感じることもできました。また、中心地から車で1時間も走れば砂漠です。ラクダもいますし、ラクダに乗れるオプショナルツアーがあったりします。

さらに、ドバイにはアラビア湾を望むジュメーラ・ビーチという有名リゾートがあります。きれいなビーチでした。インドでは真っ黒の、しかも夜になると歯しか見えないような女の子しか見てませんので、かなり目の保養になりました。現在、このビーチの開発にも更なる力を注いでいるようで近いうちには世界No.1の高さを誇るビルが建つそうです。

このビーチには既にたくさんの超豪華ホテルが並んでいますが、その中でもビックリしたのが、世界的に有名な七つ星ホテルとも言われているアラビアンホテルのバージ・アル・アラブ。海の上に建っています。

全室スイートの超豪華ホテルです。宿泊客以外は入るのにもお金がかかるのですが、この日は外来客も一杯で入ることすらできませんでした。
噂によると地下(=海底)にある地中海料理が味も眺めも最高らしいのです。

ホテルの前に立つとため息しかでませんでしたね。インドのホテルも少しは見習って欲しいものです。まあ、チェンナイにもいいホテルはありますが、さすがにオイルマネーでできたホテルには足元にも及びません。

近い将来、間違いなくここが世界的に注目されるリゾートになると思います。
50℃近くになる真夏とラマダンの時期が超豪華ホテルも安くて、人も少なくて狙い目です。日本からは関空からエミレーツ航空の直行便が出ていますし、シンガポール航空と並び、サービスもいいと評判の航空会社ですので心配も全くいりません。

私の場合、日本に帰る場合はシンガポール、ドバイ、クアラルンプール、バンコク経由の選択がありますが、時間に余裕があればドバイ経由もいいなとかなり真剣に思いました。(遠回りですが・・・)



さて、現実に戻って・・・そうそう、これは『インド便り』でした。

前回の何でだろう?まだまだ書きたいことがたくさんあります。
買い物天国のドバイ。思わず、高級(自分の中でかなり高級と言う意味です)腕時計を買ってしまいました。その他、巨大モールで買い物三昧。私は買い物嫌いだとばっかり思っていましたが、ドバイでは違う自分の一面を発見してしました。

チェンナイも負けてません!ローレックスのお店がスペンサープラザにあったりします。入り口にセキュリティが2人いて、接客に2人いて、置いてあるショーケースの中にローレックスの時計が並んでいる・・・と思いきや、1個か多くても2個だけ。

あれ?これだけ?他には?と聞いても無いと言ってました。何か強盗にあった後のショーケースみたいでした。これがもし売れちゃったら、この人たちは職をなくすんじゃないかなって少し心配になってしまいます。

でも、スペンサープラザも一応、インドが誇るショッピングモールです。
(って、デリーの駐在員が誉めていましたし。・・・イヤミなのかな?)

いつの日か、笑いなしで私の買い物意欲をそそるようなモールになって欲しいものです。

さて、今回はインドの都市(その2)です。最近多くなってきたインド国内出張で行った場所を紹介したいと思いますが今日は前回のデリー、バンガロールに続いて第2弾。ムンバイとバドーダラ(バローダ)に着いて簡単に紹介したいと思います。

(1)ムンバイ(ボンベイ)
そう言えば、高39回卒の土屋さんからメールを頂きました。有難うございました。
土屋さんはムンバイを含めインドにはよく出張されるようです。
私と同じインドの洗礼を浴びているようで何か妙に心強かったです。
私は高40回卒ですが我々世代がインドの担当をする時代になってしまったのでしょうか・・・?それとも自分が知らないうちに年をとってきているのか?

さて、インドの経済の中心都市のムンバイ。一番羨ましいのはマクドナルドでも大都会であることでもなく、停電が無いということです。電力を市が管理しているチェンナイや他の都市とは違い、プライベートカンパニーが管理していることもあって、ムンバイには停電が無いそうです。何でムンバイに住むインド人が停電の苦しさを知らずに、日本人の私が・・・ってたまに思います。

でも、日本人が住めるような家の家賃はすごく高いらしいです。この前にムンバイ在住のお客さんと食事をしましたが、その人の家のアパート家賃が私のボロ一軒家の6倍くらいでした。おまけに中心地が空港から1時間以上もかかるようで、この観点ではムンバイの駐在員も大変だと思います。おまけにインドではデリー、バンガロールに続いて日本人駐在員が多いのですが日本食屋さんが無いらしいのです。

ムンバイの街並みは、黒い流しのタクシーが走っていて、2階建てバスがあって、その昔、インドがイギリスの支配下にあったことを思い出させます。ちなみにチェンナイには流しのタクシーが無いのでこれも羨ましい限りです。

このインド便りがアップロードされる頃、私はムンバイ出張で、これからもムンバイ出張も増えると思います。ムンバイはたくさん面白そうなところもありますので、また見つけ次第書きたいと思います。

(2)バドーダラ(バローダ)
バローダと言えば、高3回卒の池田様からメールを頂きました。
本当に有難うございました。貴殿のような大先輩からメールを頂き、感激していると同時に、貴殿が私と同じ年のころにバローダに長期出張されていたと聞いて本当にビックリしました。と、言いますのも、ここでは去年の出張でインドの洗礼を受けまくりましたので、30年前のバローダはどうだったのかな?と考えるだけでも気が遠くなります。

おまけに現在のチェンナイ日本人会の方で、チェンナイの前の赴任先がバローダの方がいましたが、チェンナイが天国だと言っていましたし・・・。

バローダはムンバイから北に400km程のグジャラート州にあります。3,4年前でしょうかね?ここで大地震があって多くの方が犠牲になりました。もし、チェンナイで地震なんかがあればイチコロです。

とにかく・・・暑かったです。5月だったのですが40℃は楽勝でありました。

もう一つ、マハートマ・ガンジー生誕の地・グジャラートで厄介なのは、お酒の売っていないドライ・ステートであると言うことです。私が出張した時は、お客さんが気を使ってくれて、ホテルの私の部屋にビールを忍ばせてくれていました。

おまけに仕入先で打合せ中、昼食を取りに行くことになったのですが、『近くに中国人の経営している美味しい中華があるからそこに行きましょう!』と気を使ってもらい、中華料理屋へ。近く?のはずが全然渋滞していない道を
ひたすら1時間。中華料理屋についた頃には脱水症状をおこす手前でした。

おまけに、勿論、ここのトイレは紙がなく・・・私もその頃はインド駐在初心者でしたので本当に困りました。

そんなバローダも砂漠があると聞いていましたので、ラクダを見たいなと思いましたが、牛しかいませんでした。
まあ、ラクダはドバイでたくさん見ましたので良しとします。


インドの他の都市に駐在している日本人と話をする機会も多くなってきました。
チェンナイにも不便なところがたくさんあるのは勿論のことですが、皆さん口をそろえてチェンナイが羨ましいといいます。それは、チェンナイにはインドが誇る美味しい日本食屋さんが2軒もあることです。

その『赤坂』のソース焼きそばと『ダリア』の豚の生姜焼き、最高です。

ちなみに両方ともお刺身やお寿司が食べれるのが売りなのですが、私は魚がキライなので、ダリアのインド人ママにはいつも『ヘンな日本人』って言われています。

私は両方のお店とも大好きで、本当にお世話になっています。赤坂のマスターもダリアのマスターも私の父と同じくらいの人ですが、本当にかわいがってもらっていますし、赤坂のママにもダリアのインド人ママにも、しんどい時は元気付けてもらったり、病気になったら心配してくれたりと本当に色々とお世話になってます。

この2つのお店がなければ、多分、私はとっくの昔にガンジス川に流されていたでしょう。ですので他の都市にすむ日本人駐在員に『赤坂』と『ダリア』が羨ましいと言われると自分のことのように嬉しく感じます。

やはり、ムンバイやバローダのように日本食が食べれないのはちょっとキツイかも知れません。


さて、最近のチェンナイは日に日に暑さが戻ってきています。1ヶ月前にはインドは冬だとほざいていたインド人をシバきたい気分です。

来月は日本に一時帰国の予定です。日本は鶏インフルエンザにBSEですか?そんなもの、知らないことにしてたくさん美味しいものを食べたいと思います。とりあえず、まずはなま卵!楽しみです。



     今月のおまけ:ドバイのウワサの七つ星ホテル バージ・アル・アラブです。
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