第6回インドの都市(その1)



今月のオマケ:バンガロールでKFCを初めて食べる直前の私と弊社のインド人部下です。

            第6回 インドの都市(その1)


    みなさんこんにちは。

 チェンナイに住むようになって早くも8ヶ月が経とうとしています。
都市計画のかけらも感じられないこの街の地理が段々と判ってきた自分が最近怖くなってきています。

チェンナイもインド人曰く、今月から冬に入りました。
冬といっても日中は30℃位にはなりますが、朝晩は結構涼しくなってきました。最低気温で22,3℃だと思います。

日頃から、街の皮ジャン屋さんやマフラー屋さんに行く度にこんな暑い所で誰が買うのかな・・・?と不思議に思っていました。
私たち外国人がお土産で買ったり、デリー方面の北インドに行く人たちの為だけだと思っていたのですが、そうでもなかったようです。

もう一度書きますが、冬で過ごしやすいといってもチェンナイは20℃以下になることはほとんどありません。しかし、おしゃれな(?)チェンナイの人は、なんと、この気温にも関わらず、夜にマフラーや皮ジャンを着ている人がいました。こっちは半袖でも暑いというのに・・・。冬の気分を味わっているのですかね?
かなりムリしているように見えました。
インド人に本当の冬の意味を日本にでも連れてきて教えてやりたい気分です。

ちなみに服なんかを売っているお土産屋さんには、マネキンがあったりします。
おでこにポッチをつけているインド人。マネキンにもしっかり付いていました。
インド人もなかなか芸が細かいようです。

さて、今月は今まで出張で行ったインドの都市のうち、デリーとバンガロールについて書きたいと思います。

(1)デリー

本物の冬のインドは寒かったです!先月、出張でデリーに行った時の最高気温が20℃位しかありませんでした。
しかも夕方になるにつれて気温がぐんぐん下がってきました。その結果、前回のデリー出張では思いっきり風邪をひいてしまいました。今月の最低気温は10℃を切るようです。インドの車にもエアコンに『暖房』モードがある謎が解けました。

弊社の最大の得意先がある関係でよくデリーには行くのですが、ほとんどが日帰り出張になります。
しかも、デリー⇔チェンナイは2200km以上もあり、飛行機で2時間40分位かかるんです。
成田から中国に行くような距離を日帰りで出張するのはさすがにツライです。インドの広さを実感しています。

インディラガンジー国際空港周辺はハッキリ行ってチェンナイとは全く変わりませんね。簡単に言うと、チェンナイより人と車と牛を増やして空気を汚くしたような感じでした。

しかし、ニューデリー中心部は全く違いました。その道すがら、各国の大使館が並ぶ大使館通り(何という通りか判らないので勝手に命名してます。)は緑が綺麗で牛もいませんし、何と言っても各国の大使館公邸の素晴らしいこと。
ホントにインドなの?と一瞬インドのイメージを忘れてしまいます。

日頃、海外にいると日系のホテルには何の関心も示さないのですが、インドは別。デリーには日航ホテルがあります。少しでも日本の気分を・・・という衝動に駆られて知らないうちに着いていたりします。

ここには『さくら』と言う日本食屋があるのですが、B級の舌を持つ私には少しわからない大人の味のようです。

私にとって日航ホテルへ行く楽しみは何と言っても『あんぱん』。
Rs30(約70円)位で売ってます。
日本ではほとんどあんぱんは食べないのですが、デリーのあんぱんは最高でした。

それにしても、今のところはデリー出張は疲れるイメージしかありません。
来年から弊社の第2工場がデリー近郊で稼動も開始しますし、知らないうちに私がこの工場の責任者になっていましたので、今度こそゆっくりデリーに行きたいと思っています。有名な温泉もあるらしいんですよ。

(2)バンガロール
チェンナイから330kmのバンガロールも飛行機での移動になります。
330km位なら車で・・・と日本の感覚は思ってしまいますが、道路状況の悪い南インドではこの距離でも9時間位はかかってしまいます。おまけにでこぼこ道で9時間。
とても耐えられそうに無いのでいつも飛行機を利用しています。

ここはインド最大のIT都市なだけあって、インドの最先端都市と言われるのも納得のキレイな街です。

まず、バンガロールの羨ましいところは何と言っても気温。

標高900mの高地だけあって、ホントにインド?って思うくらい涼しいのです。チェンナイで毎日40℃を超えていたインドでは真夏の6月に行った時ですが、バンガロールの最高気温は30℃にも満たなかったのです。

宿泊先のホテルで、朝、窓を開けた時にあまりにも清々しい風に感動さえしました。
そんな日に仕事が終わってチェンナイに帰ったら、夜の9時で38℃もありましたのですごくバンガロールが羨ましく感じました。

気温も大事ですが、バンガロールの最大の魅力はなんと言ってもKFC。
デリー・ムンバイのマクドナルドに並びバンガロールのKFCで食べるチキンが出張での最大の楽しみです。
味は・・・日本と比べるとちょっとだけ落ちるかな・・・とは思いますが、充分美味しいです。
初めて食べた時は鳥肌が立ちましたね。

それ以外の食事もチェンナイとは一味違います。一年中、夜は涼しいバンガロールです。
オープンエアーのBARがあったりしますし、チェンナイには無いステーキハウスも結構あります。
その中でもアメリカのチェーン店であるTGIフライデーがあったのにはかなりビックリしましたし、味もとても美味しかったです。

いずれにしても、KFCのあるブリッジロード、ブリゲイドロード周辺は静岡の両替町にも負けない超繁華街でした。

いつの日か、チェンナイの暑さに負けそうになった時、休みを使用して涼しいバンガロールでゆっくりゴルフでもしながら、夕飯にはKFCのチキンやステーキを食べながらゆっくりしたいな・・・なんて最高の贅沢を味わってみたいと思っています。

さて、次回はインドの都市の続きで、停電の無い街・大都会のムンバイ(ボンベイ)やマハートマ・ガンジー生誕の地で酒の買えないバドーダラ(バローダ)等を紹介したいと思います。

昔から、一度は南半球のサマー・クリスマスや暑いお正月を過ごしてみたいなと思っていましたが、こんな形で暑いお正月を過ごすことになるとは夢にも思っていませんでした。この際ですのでインドのお正月を堪能したいと思っています!(あっ、弊社は1月1日は稼働日というのを忘れてました・・・)

                                 久保田和治 kazuharu@vsnl.net