第3回目 『インド人ってどんな人?』

みなさんこんにちは。
先月の“気候と生活”編でインドって暑いの?ってよくメールで聞かれますって書きましたが、たぶんこれを見てくれた人でしょうか、最近のメールでは“毎日カレー食べてるの・・・?”ってよく聞かれます・・・。会社の昼食でほぼ毎日食べてますよ。子供の頃は黄レンジャーと呼ばれたカレー好きの私もこの味には未だに馴染めません。インドのカレーも街のレストランで食べると結構美味しいのですが、会社の食堂の味がイマイチなのです。でも、たまにビックリするくらい美味しい時もあるのです。

さて、今回はインド人について書こうと思います。日本人とインド人、文化や習慣が全く異なる人種です。
よって、私には理解しがたい行動をアッサリとやってみたりします。日本人も勿論、十人十色、いろいろな人がいます。でも、インド人からみれば同じように感じる部分は多いと思います。

同様に、140人のインド人を相手にしているとやはり色んな人がいますね。私に対してもタダの日本人の小僧としか思ってない社員もいれば、孫もいる年の社員で、仕事の指示をすると、必ず“yes,sir”と言ってペコリとするおじさんもいます。そのような中で、日本人にとって馴染みの薄いインド人ってどんな人なのか?簡単に紹介しようと思います。

1)語学力
これがインド人の最も素晴らしい所のひとつだと思います。
私の住んでるタミルナドゥ州の周辺にはカルナタカ州、アンドラプラディッシュ州、ケララ州がありますが、全ての州で言葉と文字が違うのです。その様な中で彼らが使う言葉が英語になるわけです。インド北部では言葉が違うと言えどもヒンズー語に似ている所があるようですが、南部の言葉は全く違うようなのです。よってうちの社員でも英語は話せるけれども、ヒンズー語は話せない従業員も若干います。基本的に弊社のスタッフは英語が堪能です。それ以外にヒンズーや他周辺州の言葉も話せる社員もいます

街での買い物、ホテル、レストランでの食事等の共通語は全て英語ですね。勿論、チェンナイの全ての人が英語が話せるわけではありません。
私の感じた範囲では、ちゃんとした靴を履いている人はまず話せますね。サンダルを履いている人はちょっと話せる程度。靴を履いていない人は・・・多分話せません。多分、カーストと靴と英語力って比例しているのだと思います。

2)食事とトイレ
インド人を一言で言えば“トイレで紙を使わない(左手)、食事は手掴み(右手)”に集約されると思います。
昼食でスプーンを使うのは日本人だけで、社長も手掴みですね。昔、“手で食べるのは汚くないの?”と聞いたことがあるのですが、“誰が使ったか分らないスプーンで食べる方が汚いよ”って言われた事もあります。それにしても上手に食べますね。感心します。さすがに高級レストランで食事をすると手で食べている人はいませんが、普通のインド料理レストランなどではフォークとスプーンがあるのに手で食べている人もいます・・・。

トイレですが、弊社にはペーパー付き水洗トイレ(日本人用)とインド式トイレがあります。弊社の部長クラスのインド人もインド式を使っています。ただ、社長だけはいつも日本式を使っているようです。インド式には左手の所に蛇口があって、最後に“ジャー”って水を流す音がします。どの様に拭いているのかは不明ですが紙は使っていません。よっていつも水でビチャビチャになってます。日本人用にもたまにインド人が使っている事がありますが、その時は大体インド人用に誰かが入っているときですね。おまけに日本人用もビチャビチャになってるときがあります。ひょっとして、折角あるのに紙を使ってないのかな・・・って不思議に思っています。ちなみにその蛇口は日本人用のトイレにもあります。
 昔、インドの運輸省にあたる機関へ出張に行った事がありますがインド人式のトイレしかなくて、しかも紙を持っていくのを忘れてしまいかなり苦労した事がありました。お陰様で、小学生時代に絶対に身につかなかったティッシュとハンカチを持ち歩くクセが33歳になってやっとできるようになりました。

ちなみに、インドでは紳士用のズボンには左後ろのポケットっていうのは無いんです。不浄の手はその様な事には使わないって事だと思います。でも、不思議に思うのは、日本でも勿論、左利きの人がいて、お箸と茶碗が逆な人っているじゃないですか?インドでも同じ事があるのかな?ってたまに思います。社員に聞くとそんなインド人はいないといっていますが・・・。

3)時間を守らない
“おいっ、お前が言うな・・・”と言われそうですが、インド人の時間感覚には相当悩まされています。エアコンやシャワーのメンテの人間に家へ来て欲しい時間を指定しても必ず遅れてきますね。それに遅れても来ればまだマシな方です。来ない時も結構あるのです。会社でも会議の時間を指定してもまず誰もその時間には会議室に来ません。得意先や仕入先に行っても時間通りに打合わせが始まった事はないですね。最近ではインド人には時間を守ってもらおうと思わなくなりました。

4)自己中心的
インド人の車の運転を見れば分ります。ほとんどの日本人は、まず車に乗ってインドの洗礼を受けますね。私も運転が大好きなのですがとてもインドでは運転はできません。“ゆずりあいの気持ち”などは全くありません。よって事故も多いです。
もう、ガタガタ道を皆でガンガンに飛ばしますね。前しか見てません。パトカーを平気で抜いてしまうのは良くある事で、この前なんか私のドライバーは救急車を追い抜きました。
 人が降りているバスを降りている方向から抜きにかかる事もあります。
冷や冷やものですが、完全に慣れました。

飛行機に乗ってもインド人の自己中心的な部分を垣間見れますね。食事の時間になれば一目散に食事に夢中になりますし、終れば一斉にガーガー寝始めます。寝たと思ったら、急に隣同士で殴りあいのケンカが始まったりします。普段おとなしいインド人も時々キレてしまう時がありますね。本当によく分りません。

5)写真が大好き
インド人に写真を撮ってあげる時、最高の笑顔をしてくれます。誰もがかなり好きみたいです。4年程前にインドへ出張で来た時にみんなで写真を撮ったのです。次回来た時に2,3枚現像して持って行ったのですが、写真に映っているもの同士で写真の奪い合いです。しかもその写真は、色の黒いインド人はちょっと角度が変ると顔がハッキリ映っていないんです。そんな写真でも奪い合いです。次からは人数分の焼き増しが必要だなって感じました。

まだまだ色々ありますが、書ききれないので少しずつ紹介していこうと思います。
来月からはインドで起きた信じられない(?)出来事を紹介します。


写真:弊社で美味しそうに昼食を食べる社員。勿論、写真大好きで、カメラ目線です。

                                  久保田和治 kazuharu@vsnl.net