2005/3/10 第15回 チェンナイの医療事情 




今月のおまけ

会社でチャイ(インド紅茶)タイムでの1コマ。
私も最近の暑さで黒くなってきましたが、本場の黒には負けます。
昔はみんな同じ黒にしか見えませんでしたが、今では名前はもちろん
後姿や影でも誰かわかるようになってしまいました。



1)アポロ病院

 チェンナイにある最大且つもっとも衛生的な総合病院です。
(財)海外邦人医療基金から派遣されたお医者さんもアポロ病院を訪問され、思った以上の病院がありますねとのお言葉を頂きました。
 昨年10月に弊社へ親会社から出張に来た技術者が扇風機に指を取られて骨折してしまうハプニングがあり、手術&入院のコースになってしまいました。事件発生後、直ぐに病院に連絡して手術の準備をお願いしました。
でも、正直、インドの時間軸感覚では待たされるのでは?と、かなり不安でしたが病院についた瞬間に今までのインド人からは見た事もない機敏な対応をしてくれました。心配していた手術も20分程度で完了し大事に至らずに済みました。
 この機敏な姿を弊社の社員にも見せてやりたい・・・。そんな気分でした。
手術も無事に終わり入院の手続きに。手術の状況や入院のプランまで色々と丁寧に説明してくれました。さすがお医者さん!インドのお医者さんで特に有名病院で働く人は殆んどが海外での医療勉強をしている為、キレイな英語を話します。
インド英語に慣れてしまった私の方が聞き取れなかったり、専門用語が多くてわからなかったり・・・大苦戦でした。そして2日間の入院。怪我をしてしまった人は英語がまったくダメでしたので私が付合う事になりました。
 まずは病室選び。15人位の大部屋から1人のスイートルーム(って書いてありました。)まであります。今回は外国人専用の2人部屋にしました。
看護婦さんもたくさんいて時間通りに回診もしてくれてしっかりしているというのが印象でした。回診の度にどんな検査をするとか、どんな注射を打つとかちゃんと説明をしてから対応をしてくれました。
  ちょっと安心はしましたが絶対に入院なんてしたくないと思った瞬間も多かったです。と言うのも、鎮痛剤にTDにと10本くらい注射されてたんです。人が注射されているのを見るのも怖かった。ちなみに当たり前ですが、病院の食事は全部インド料理でした。一日3食インド料理はさすがに飽きます。
 あと、看護婦さん・・・。これを求めてはいけないのですが・・・色気が全然ない。
色が黒くて腕が毛深くて、制服も本人達もかわいくない・・・。アタマにつけてる三角帽なんて紙でできてるんです。思わず笑ってしまった。
 気になる手術後でしたが、ケガをした本人が帰国後に日本のお医者さんに診てもらいましたが、傷口がキレイに処置されているとお褒めの言葉を頂いたそうです。私もホントに安心しました。

 それにしても、インドの運転マナーを見ていると、よくこれで事故を起こさないな・・・と不思議に思っていたのですが、病院に来てよくわかりました。と、言いますのも数分単位で交通事故の人間が運び込まれて来るんです。なんだ・・・やっぱり事故してるんじゃんと妙に納得。こんな時はうちのドライバーも気が引き締まるようでした。

 10年前はアポロに行くと死ぬとまで言われた病院ですが、現在は万一の時には安心できます。


2)Dr.アチャリア診療所(歯医者)

 赴任して直ぐに上側一番奥の歯が虫歯になっているの事に気づき、ほっておいたのですが、先日、夕食を終えてつまよう枝でしーしーしてたらポロッと歯の一部がかけてしまいました。
 多分、日本にいればこの程度では歯医者に行ってないと思います。ホントに困ったらその時に何とかなるだろうし、いざとなれば高40回卒業で同じクラスだった三島市谷田の『かたの歯科』の院長先生が助けてくれます。実際に2000年のアメリカ留学前にはホントにお世話になってしまいました。しかし今はインドにいますし、大事件になる前に行ったほうがいいなと思い歯医者に行く覚悟決めましたというワケです。

 歯医者さんはDr.アチャリアと言う日本人会推奨の歯医者さんに行きました。インド人女医です。腕は確かと聞いていたので良しとしました。歯医者さんに着いてかなりビックリ。と言うのは期待ハズレなくらいキレイなんです。待合室も『ここはチェンナイか?』って思うほどキレイ。診療のイスや機械も日本と同じ。内装も歯科医院とは思えないほどオシャレ。
 自分の番になり歯を診てもらうことに。初めは虫歯の確認とかけた所の応急処置をしてくれました。次にちょっとこっちに来てと呼ばれて個室に。なんだろう?と思うと今後の治療方法のカウンセリングが始まりました。
しかも、治療した場合の見積もりをすぐに出してくれて、その手際のいいこと。
これまたインド人とは思えなかったよ。ひょっとして弊社の社員だけがトロいのか・・・?と思うくらいでした。
 診療時間も仕事の都合を最優先にしてくれて6時位にくればいいよって言ってくれた。これそうな前の日に予約してとの事です。
  ここの歯医者は日本人会に評判も良いのです。3月に帰任される他社の奥様がここでインプラントをすると日本の費用の半分でできるらしく、帰任する前に通いまくってるそうですがそれも納得です。
今回はしっかりと治して虫歯のない35歳を目指そうと思っています。

 外国にいると医者ってなかなか行きにくいものです。
でも、現地の医者にかかることで現地事情もよくわかります。
 英語で病状を伝えるのってホントに大変なんです。
知らないうちに伝言ゲームになっていますね。
先日、(財)海外邦人医療基金から派遣されたお医者さんと食事をした時に英語で病状を伝えるのって難しさを訴えました。お医者さんも英語で診療結果を伝えるのが難しいんですって。当たり前ですよね。
 今では普通に病院に行ったりできますが、私は決して英語が上手な訳ではないと思います。(同級生がその辺はよーく知っていると思いますが・・・・)ただ、海外での生活経験がある分、怖いもの知らずというか興味津津になっているのだと思います。

 5年前の私なら自分で自分の世話すら海外ではできない人間だったと思います。そんな意味でもインドに駐在していることは自分を僅かではありますが成長させてくれている気がして嬉しかったです。

 では、みなさん、インフルエンザには気をつけて下さい。
私もデング熱やマラリアにならないようにゴルフで短パンになる時はしっかりと虫よけスプレーをしようと思っています。
みなさんこんにちは


先月は大お得意さまの新車発表がありまして、12月からの忙しさ(と言うか、2004年の忙しさ・・・)も頂点に達してしまい、お休みを頂きました。


うちの部品も何とか順調に立上げを行なう事ができまして、2月24日にはムンバイで大々的に得意先さまが新車発表を行いました。


日本のカーメーカーの社長が専用機でインド入りして、2000年のミスユニバースのインド人がアテンドするような超ド派手なセレモニーだったそうでインド国内でテレビ中継もされた程です。


この新車は世界戦略車と名付けられ、お得意さまがタイ、インドネシア、南アフリカや南米等の世界各国でも生産する車です。
この車がインドでも売れるようになると、インドにもとうとうモータリゼーションの時代が来る予感がします。


今までは、30年もモデルチェンジをしていない伝統的というよりもコテコテのインド国産車が多かったですが、そんなローカルのカーメーカーも日本やヨーロッパのカーメーカーと技術提携をするようになったり、海外企業が単独で進出するようになったり・・・。今までのインドは関税を高くして自国産業を保護する傾向にありましたが、各国とのFTAの締結も進めており、国際市場としての可能性をプンプンに匂わせてきております。


ある本によりますと、20年後のインドにおける日本人駐在員の数ですが、デリーではアジアNo.1の3万人以上になるのではないかと予想されていますし、我がチェンナイも今の20倍に当たる2000人位になるのではと言われているそうです。

そんな日が来る可能性もあるな・・・と、5年前には絶対に思いませんでしたが、今はちょっと見方が変わってきました。


ところで、日本は寒いらしいですね。うちの日本の親会社の人もインフルエンザにかかってしまった人が多いみたいですが、流行っていたのでしょうか?
私は既に2年も寒い冬を経験しておりません。こんな時期に日本に戻ったら体中の毛穴が開きっぱなしですごいコトになりそうです。こんな時だけはインドにいてよかった・・・って思います。


チェンナイも2月に入って急に暑くなってきました。
このような季節の変わり目(・・・?一応)にはインド人もよく風邪をひきます。
そして風邪を理由に何日も会社に来ない・・・。
まったく、この忙しい時期にこっちがコケちゃいそうになります。

各人が持っているポテンシャルは高いものの、サボり癖がある所が
インド人の欠点かなと思います。まあ、外国人はみんな似たような
所がありますし、日本人が無理しすぎなんですかね?



さて、今月はチェンナイの医療事情をちょっと紹介したいと思います。
生活をする上で、食料事情と同様に医療事情も気になるところです。
特に発展途上国ではなお更の事だと思います。


毎年2月に(財)海外法人医療基金による巡回健康相談のサービスが日本人会より受ける事ができます。私はチェンナイ日本人会の厚生委員のメンバーとして巡回健康相談のスケジュールング、アテンドをしてきましたが本当に助かっております。

しかし、急な病気にはやっぱり現地のお医者さん。チェンナイが誇る医療(?)を紹介したいと思います。