2004/12/10 第13回 悲しかったとき?
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みなさんこんにちは。 とうとう2004年も12月になり、私も赴任してそろそろ2年が経とうとしています。赴任してから今まではホントに忙しい毎日でただただ日々の生活に追われていたような気がします。 私が初めてチェンナイに来たのが1999年2月なのですが、その時期と今を比べるとあらゆる面で格段な進歩があり、少しずつではありますがこの国も変わってきているのかな?と実感する瞬間がよくありました。 一方、相変わらずだな・・・と感じる瞬間も多々ありました。去る9月8日にインドのコルカタ(旧名:カルカッタ)で、ワールドカップ・サッカーの一次予選インドvs日本の試合がありましたね。この試合は日本でもテレビ中継されたようです。覚えている方もいるとは思いますが、ハーフタイム後にスタジアムが停電してしまったのです。 10万人の観衆を集めたインド最大のスタジアムで停電。さすがインド。 私は行けなかったのですが、チェンナイ日本人会からも多くの人がコルカタにサッカーを見に行っていました。ちょうどハーフタイムに電話があり、『今、停電中・・・』と聞いた瞬間は笑い転げてしまいました。この中継を見た会社の同僚、先輩や家族からは次の日に電話やメールがあり、『インドでの生活って大変なんだね・・・』って言ってくれました。しかし、この停電のお陰でインドでの生活がいかに大変かが会社の人たちにも伝わったかな・・・と思うと駐在員にとってはいいタイミングの停電だったと思います。日本のメディアを通じて真のインドの停電事情が放映されるなんて機会はめったにないですからね。とは言うものの、引越してからは家の停電もほとんどありませんし、会社の停電もすごく減った気がします。来年はもっと電気事情がよくなってくれることを願うばかりです。 さて、そんなチェンナイでの2004年。 今月はこの一年で感じた『悲しかった時?』を紹介しようと思います!! インドでの生活は大変な事も多いですが、それ以上に多くの発見があって刺激的な毎日を過ごす事ができます。時には発見したくない事も発見してしまいます。 私も日本にいる頃は、毎年何かひとつは新しい事を始めようと自分の中で心掛けており、英語やタイ語、フランス語まで習ったり、(結局全てが中途半端ですが・・・)学生の時にやっていたラグビーを静岡でも始めたり、駿府公園の周りや浅間さんの階段を走ったり・・・。 でも、インドで生活するとそんなことを思う必要もないくらいいろんな事件や新しい事が経験できます。 そんなチェンナイ生活で、今年はこんな『悲しかった時?』がありました。 悲しかった時。 牛のフンを踏んでしまった時。 (ひょっとしたら人間かな・・・・?) 悲しかった時。 カラスのフンドロップをまともに頭に受けたとき。 悲しかった時。 会社のトイレにサソリが出た時。 (初めは何でザリガニがいるのかな・・・?と近づいてみると、 しっぽをビュンビュン振り始めました。怖かった・・・。) 悲しかった時。 オフィスにヘビが出た時。 (サソリといい、ヘビといい10月の雨季からよく見かけます。) 悲しかった時。 シティバンクのATMでお金をおろしたら、全部Rs100札で出てきた時。 (普段はRs500やRs1000もあるのに・・・結構かさばります。) 悲しかった時。 美味しかった中華屋さんのシュウマイに パクチーが入るように変わってしまった時。 (パクチーキライです。) 悲しかった時。 ビールの栓を抜いたら炭酸が入っていなかった時。 (確率5%って所でしょうか・・・?) 悲しかった時。 会社でチャイを飲んだら蟻んこが入っていた時。 悲しかった時。 ゴルフ場での朝食でマサラオムレツが妙に辛い時。 悲しかった時。 タミルナドゥ州でお酒の販売が禁止された時。 (一時は大変な事になりましたが、今は何とか大丈夫です。) 悲しかった時。 ある朝、エアコンが爆発して起きた時。 (過電圧・・・。家が爆撃されたかと思いました。) 悲しかった時。 同じく過電圧で日本製MDラジカセが壊れた時。 (でも、ナゼか私のドライバーが直しちゃいました。) 悲しかった時。 アパートのエレベーターの中で停電して閉じ込められた時。 (おまけにトイレに行きたかったので失神寸前でした。) 悲しかった時。 家に郵便物が届かなかった時。 (そろそろポスト作らなきゃ・・・。) 悲しかった時。 国内線での移動中、横のインド人がメッチャ臭い時。 悲しかった時。 国内線のフライトが大幅に遅れた時。 (タバコの吸えない空港でひたすら待ちます。) 悲しかった時。 シンガポールに出張。でも、滞在時間たった15分でインドに逆戻りした時。 (トイレしかできなかった・・・) 悲しかった時。 そのくせ、チェンナイ空港を出るのに5時間もかかった時。 (ハンドキャリーできないビジネスサンプルを持っていた為、 危うくブタ箱行きになるところでした。) 悲しかった時。 赴任前は1本もないのが自慢だった白髪が急に増えたのを知ったとき。 (私もおっさんになりました。) 悲しかった時。 『Yes』の返事をした時に、思わず首を横に振ってしまった時。 (インド式Yesが染み付いてしまいました・・・) 悲しかった時。 帰りの道すがら、踏切で30分も待たなければいけない時。 (今は通勤路を変えました。) 最後に一番悲しかった時。 海外からチェンナイへ戻る飛行機から、チェンナイのオレンジ色の夜景と タミール語の看板が見えた時。 そして飛行機から降りた瞬間にインドの臭いがプンプンした時。 でも、一番悲しかったと書きながら、最近ではこの瞬間が『帰ってきたな・・・』と思うような、落ち着くような、そんな瞬間に変わってしまいました。昔、海外出張をする度に、成田に着いて『帰ってきたな・・・』と感じる感情に似てきてしまった気がします。今では一時帰国で成田に着く瞬間の方が異国に来たなって感じでソワソワしているんです。このような様々な悲しい(?)瞬間もなくなったら寂しいなって思うときが来るのかも知れません。 さて、2004年ももうすぐ終わりです。 インドで駐在するには3つの力が必要だという人がいます。体力、(インド人の屁理屈に負けない)知力と忍耐力だそうです。実際に生活をしていてその通りだなと実感しています。 今年の自分を振り返ってみて、先日ちょっとだけ風邪をひいてしまいましたが、体力に関しては充分な合格点だったと自負しております。 来年は『知力』、『忍耐力』もレベルアップできるように頑張りたいと思います。 では、みなさんよいお年を。 |