龍城WA! 第2回 2003年7月10日


  株式会社 博報堂
   ブランドサイクル・マネジメント局
   クロスメディア・プロデュース室
   クロスメディア・プロデューサー

  野 高 泰 暢 氏(高29)
   (yasunobu nodaka)

 先日、関東の韮高同窓会に出席する機会があり、それが縁で、今回「龍城
 のWA」に登場することとなりました。実は僕はよく物事を忘れてしまう
 性質なので、高校生の頃のことはあまりしっかり覚えてなかったりします。
 という訳で最近のことやこの20年くらいのことで印象深いこと等をお話
 したいと思います。
    仕事についたきっかけ
学生の時、日本の大学(東京外国語大学英米科――当時では韮高初かもしれません)
を休学してアメリカの大学(カリフォルニア州)に転校し、そこで広告学科を卒業し
ました。約20年前ですから、かなり昔なんですが、まったく興味半分で選んだら、
すごく面白かった。
(アメリカでは代理店勤務20年の人が教授だったりで、とてもリアルでした。)
で、これを契機に、広告代理店に就職することになりました。代理店と言っても
制作(creative)以外に興味はゼロだったので、なった職種はコピーライターです。
80年代は仕事が山ほど発生して、テレビCM、新聞広告、雑誌広告、駅の大きな
ポスターなどあれこれとキャッチフレーズやアイデア・商品企画を考えては、忙し
く作ってる毎日でした。「マスコミ」という言葉が大人気の頃です。マスメディア
(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)が元気でこれらの影響力がとても大きい時代で
した。ついでにコピーライターも社会的にかなり知られるようになりました。
(僕が学生の頃は、ホント全然知られてなかったですね)
メディアの変化と「クロスメディア」について
こうして世の中が豊かになりましたが、90年代を経て、インターネットの登場〜
発達で世の中がゴロ
っと
変わりました。いつだって、見たいもの・知りたいものへ
自由にアクセスできる環境がすごいスピードで発達したのです。
この結果、みんなそろってテレビにかじりつく、という感覚が薄れてしまいまし
た。だから今は「クロスメディア状況」(旧マスメディアと新ネットメディアが
重なって存在)です。人は情報を、自分なりのメディアの組み合わせで自由に手
に入れています。こうなると企業からのコミュニケーションを仕掛ける僕たちの
立場は大変です。新しいメディアの使い方が、まだいろいろバラバラだからです。
テレビCM等の旧マス広告だけで、課題をすませることは、むつかしいし。
(WEBやケータイの効果的なコンテンツ設計も必須に)
反対からの流れ=これからの主流!!
こうした「クロスメディア」な状況はまた、企業サイドから生活サイドへの、主導
権の移行期でもあります。個性表現への欲求がこう高まると、画期的な提案の主役
はもう生活サイドかもしれません。(例えばマイ・○○○な気分がすべてになるか
も)だから今は、企業メッセージのシャワーを浴びていた時代から、自分たちの
リクエストを企業に浴びせかける時代への変化の真っ最中です。
というわけで、コミュニケーションのルールも世の中の仕組みもあわせてゴロッと
反転。なので、最近の僕の感覚は、学生の頃のようです。世の中の先を想像して暮
らしていたあの頃の。これまでのルールや仕組みがゼロになってしまって、白紙か
ら組み立て直しているのです。
で、僕は「クロスメディア」な状況下で、WEBもふくめて新しいコミュニケーシ
ョンモデルを模索してます。いわば「クロスメディア・コピーライター」です。
テレビもみんなデジタルになる「デジタルクロスメディア」な状況ではどんな風に
したら面白いんだろう、などと相談しながら仕事してます。グローバル環境も進む
ので、ケータイでグローバルイベントに参加するような事も、すぐに実現できそう
です。
●ついでに愛するサッカーについて
学生に戻りついでに。僕は韮高サッカー部でしたが、サッカーの素晴らしさはとも
かく絶大! 大学〜留学中〜就職初期もやってました!(スポーツ好きで中学まで
は熱血野球部、そして今は40歳すぎて硬式テニスにも熱中してます。)
ちなみにあのオリンピックチームの山本監督って日大三島高校だったんですが、彼
との対戦(!!)については記憶があります。僕はFWだったからDFの彼と当たりま
した。なんだかともかく体格がガチッとしてて強かった印象が強いです。上もかな
り強かった。世界のサッカー情報と同時に彼の顔もまた様々なメディアで流れるよ
うになるのでは、ないでしょうか。
さらにジーコジャパンは2006年まで、どんなメディアでどう注目されてゆくの
か、かなり楽しみですね。そして、それにかかわる広告制作で楽しみたい、という
野望も持っています。ジーコ(ほんとは「ズィッコ」という!)の野生的な「フリ
ーダム・サッカー」が日本に根づく日をココロから期待してます。では。
帝国ホテルで お話させて頂きながら EQも高い方なのだなと感心していました。
次回は、エッ!? 韮高生がセーラー服? ということで 制服についての投稿です。
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