監督・編集 高53 太田綾花 さん

 花のこえから4年、1月にフジテレビで放送されたわたしたちの
マンガ道~トキワ荘に花が咲く
を経て、10月11日(土)公開 ドキュメ
ント映画キング オブ トーキョー オ フィウミの監督・編集をされた
太田綾花さんにメールでお話を伺いました。
 

「O FILME / オ フィウミ」というのは映画というポルトガル語だそうですが、ブラジル出身
FC東京FW アマラオドキュメント映画を作ることになったきっかけは?

最初は、友人の紹介でした。本作の制作会社の社長が、私の前作「花のこえ」のHPの雰囲気だけで、
まず私に興味を持っていただけたみたいで。
不思議なことですが、すぐにその会社のプロデューサー(アマラオの大ファンであり、映画の仕掛人)から、
『こんなに愛されているブラジル人選手がいたことを映画で残したい!』
と映画の話が持ちかけられました。
そのときは正直、「…アマラオ、誰それ?」と彼のことは知らなかったのですが、
ラモスでも、ジーコの映画でもなく!
ブラジルではほとんど無名な“アマラオの映画を作る”ということが、
おもしろそうだ
と思って映画作りに参加させていただきました。

ブラジルでのあのインタビューの意図が分かりました(笑)
日本では、サッカー好きな方以外でも、ハロプロフットサルチームのコーチとして有名ですね。
今回この映画で 一番伝えたかったものは何ですか?

アマラオは、Jリーグ開幕時期に来日し、15年以上日本で活躍したにもかかわらず、アマチュアチームでの
プレイが長くて、あまり「記録」には残っていない選手なんですね。
それでも、今春、1万5千人以上のサポーターが集まり、彼のためにJリーグ非公式で引退試合を行うなど、
ファンには非常に愛された選手なんです。

いったい、アマラオってどんな人なのか…
何が人々の心をつかむのか…
その答えを、探しながら取材を続けました。

その答えは…ぜひ映画でご覧いただきたいと思いますが。
彼のあたたかで、まっすぐな人柄が
そのまま伝わればいいなと思います。

見終わった後に、この映画を観ることができて良かったと思えました。
映画の撮影秘話があったら教えて下さい。

Jリーガーの映画は前例がなく…
「映画化なんて無理無理!」と出会う人みんなに言われてました。
(大人な?!)交渉など、今思えば毎日が挑戦で、大変な作品だったかもしれません(笑)

楽しかった事はたくさんありますが、取材が重なるたびに、物事がどんどんふくらんでいく実感があって。
プロデューサー曰く「こんな、大事になるつもりではなかったと…」
ドキュメントはおもしろいなと心から思いました。
サッカー界の大御所から話が聞けたり、ブラジルで意外な人物との接点が見えたり…。
取材の途中で、アマラオが「空に太陽があるかぎり」(彼の応援ソングだった)でCDデビューをすることに
なったりもしました。
アマラオがサンバのリズムで踊りながら、「あいしてる〜♪」と、
サポーターや映画のスタッフも一緒になってレコーディングしたのは、とても楽しい思い出ですね。

映画のクライマックスに欠かせない歌でしたね。次回作は決まっていますか?

やりたいことがたくさんあって今はまだ、まとまってない状態です。
念願の(長編映画で)監督デビューできましたが、技術も経験もまだまだ未熟なので。これからは修行をして、
大きくなって、30歳になるまでには良い次回作をお見せできるようにしたいと思ってます。

将来的にはどのような監督を目指していますか?

本作はドキュメントでしたが、フィクションでも、ドキュメンタリーでも、心に残る映画を作りたいです。
私は、映画って、作り手の人柄が表れるだけじゃなく、
観ていて、観る人の心人生写り出るように思える時があって、
「映画ってすごいな〜」と心から感動する時があるのですが…
私もそんな風に「今日、この映画にめぐり逢えてほんとよかった…」
そう、思えるような映画を将来作れる人になりたいです。
あと、さらに欲を言えば、世界にもはばたいていきたいです(笑)

期待しています!
最後に同窓生の皆様へのメッセージをお願いします。


同窓会では、いつも素敵な出会いができて韮高に入って良かったな~
しみじみ思います。これからもよろしく御願いします。
最後まで読んでくださりありがとうございました!

映画はポルトガル語字幕つきなので、ブラジルの方も一緒に見られます。
ぜひ!劇場に足を運んでみてください。

      花のこえ             龍城のWA!
      
 太田綾花監督
                      

9月上旬、最後の試写会にお邪魔し、終了後 同窓生の皆様と映画を肴に楽しくお話させて頂きました。
みなさんからコメントが届いていますので、載せさせて頂きます。

映画プロデューサー 渡辺敦さん(高17)
映画もおもしろかったですが、何といっても彼女本人の監督らしい資質に感銘しました。
26歳とはいえ、将来素晴らしい映画を生み出す予感を感じさせる方です。
持って生れた自然な逸材なのかな、とも思いました。
芸能界、映画界の魑魅魍魎に嵌まらず、これからも真っ直ぐに成長されていくと良いです。
私も出来るだけ応援して行きたいと思いました。

落語家 鯉之助さん(高42)
アラマオという人物の人柄や活動の背景がくっきりと浮き彫りにされてサッ カーをまったく知らない私でも
楽しめました。 見ている途中で、ああ、この人スター選手だったんだ、とやっと気づくほどの自然さ と
ヨイショのなさ。 アラマオを語る人々もとても魅力的でした。                
                   
                    <劇場上映のご案内>

渋谷シネパレスと吉祥寺バウスシアターの初回は太田監督とアマラオさんの舞台挨拶があるそうです。

渋谷シネパレス 10月11日(土)〜20:40 終了
吉祥寺バウスシアター 10月18日(土)〜20:45 終了
TOHOシネマズ 府中 10月25日(土)〜     終了
大阪/シネマート心斎橋     11月8日~14日 レイトショー  
下高井戸シネマ 11月24日~29日 レイトショー